機械設計工学課題1の参考回答
伝動装置の特徴
(使用方法・条件によってすべては一概に言えることではなく,また,特徴を挙げきれることも無理ですので,ご参考まで)
機構 | 長所 | 短所 |
ベルト |
l 軸間距離の制約が少ない. l 比較的大きい速度比が容易に得られる. l 滑らかで静粛な動力の伝達ができる. l 衝撃荷重や振動が存在してもベルトが吸収・緩和する. l 装置が簡単で潤滑の必要がない. l 無段変速実現可能. l 軸間距離は大きく取れる. ・ ・ 高速側に用いることが多い |
l 伝動中に若干の滑りを伴う. l ベルトに十分な張力(初張力)が必要なため,軸受けに余分な荷重がかかる. l 経年劣化あり. l 摩耗による緩みが生じるため,メンテナンスが必要. ・ ・ |
チェーン |
l 摩擦力による伝動でないため,確実で大きい動力の伝達が可能である. l 多軸の同時駆動が可能である. l 摩擦駆動ではないので初張力が必要でないため,軸受けに余分な荷重がかからない. l 軸間距離は大きく取れる. ・ ・ 低速伝動に用いることが多い. |
l チェーンの重量が大きい. l 高速運転では振動防止対策が必要. l 潤滑が必要. ・ ・ |
歯車 |
l 大動力を確実に伝達できる. l 必要なスペースが小さく,装置は小形になる. l 高精度・高効率の伝達が可能. l 回転方向の変更が可能. l 大きい減(増)速比が得られる. l 耐久性に優れる. l 多種・多様がある. ・ ・ もっとも多用されている変速機構である. |
l 加工・組立てに精度を要する. l 潤滑が必要. l 高速回転で騒音を発生しやすい. ・ ・ |