研究で使用している材料
共役リノール酸(CLA)は、共役二重結合を持っているリノール酸の異性体の総称です。
CLAの生理機能として、抗肥満作用やがん細胞の増殖・転移の抑制など様々な効果があります。
自然界には様々なCLAが存在しており、当研究室では、牛などの反芻動物の乳や肉などの食品中に含まれるcis9,trans11-CLAとリノール酸を原料として異性化処理することで得られるtrans10,cis12-CLAを使っております。これらのナノエマルションを使って、細胞生存調節機能や生体調節機能、炎症に関する研究を行っております。
写真は、cis9,trans11-CLAの構造(左)とtrans10,cis12-CLAの構造(右)です。
α-リポ酸は、細胞のミトコンドリアに存在し、生体のエネルギー産生における補酵素として働く生体内分子です。
ジスルフィド結合をもつ脂肪酸であり、医薬品として利用されています。これまでに、抗がん作用や抗肥満作用などの効果があることが知られています。
当研究室では、がんや炎症に関する研究を行っております。
写真は、α-リポ酸の構造です。
冬虫夏草は、バッカクキン科冬虫夏草属の菌類の一種です。コウモリガ科の蛾の一種の幼虫に寄生するものを一般的に冬虫夏草と定義していますが、昆虫に寄生する菌類は、ほかにも存在するため、それらも合わせて「冬虫夏草」と言われる場合があります。
当研究室では、人工培養されている冬虫夏草を使って、抗炎症作用に関する研究を行っております。
写真は、冬虫夏草のエタノール抽出物の写真です。
宮崎県地域結集型共同研究事業において、ブルーベリー葉の抗酸化作用や抗脂肪肝作用などの高い機能性を持っていることが分かりました。
当研究室では、ブルーベリー葉熱水抽出物(BLEx)を用いた生活習慣病の改善やアルコール代謝への影響、抗がん作用に関する研究を行っております。
写真は、ブルーベリーの葉です。
ジャカランダは、中南米に分布する樹木です。宮崎県にはこのジャカランダの群生を日本で唯一見ることが出来る「ジャカランダの森」があります。その種子に特異的に含まれる成分としてジャカル酸という共役トリエン酸があります。
ジャカル酸は共役二重結合をもつため、CLAと同様な機能性を持つとされているが、報告はあまりなく、希少な成分とされている。
当研究室では、ジャカル酸の抗がん作用に関する研究を行っております。
写真は、ジャカランダの花(左)と種子(中央)、ジャカル酸の構造(右)です。
なお、ジャカランダの花の写真は、宮崎県総合農業試験場亜熱帯作物支場から提供していただきました。
糸巻き大根は、宮崎県西米良村で古くから栽培されてきたダイコンの種類です。また、アブラナ科植物の辛み成分であるイソチアシアネートは抗がん作用があることで知られています。
当研究室では糸巻き大根に含まれているイソチアシアネートの抗炎症作用に関する研究を行っております。
研究内容は、宮崎大学農学部地域連携事業活動HPでも紹介されています。
紹介ページURL;http://www.miyazaki-u.ac.jp/community_activities/c_tane.html
写真は、糸巻き大根(左)とイソチオシアネートの基本構造(右)です。
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