MZセミナー(MZS: [M]みやざきで、[Z]ざっくばらんに話そう、[S]せみなー) |
日時 | 2025年7月17日(木)14:50--16:20 |
場所 | 工学部A311 |
講演者 | 古野 誠裕(筑波大学理工情報生命学術院) |
題目 | 伸張因子4の帯域制限ウェーブレットの構成法 |
講演概要 | フーリエ解析は三角関数の重ね合わせによって関数を表すが,ウェーブレット解析はウェーブレットと呼ばれる伸張と平行移動を施した関数の重ね合わせを用いて関数を表す.この伸張の具合を定めるスケールを伸張因子という.通常,伸張因子は2で扱われるが,他の場合についても考えることができる.本講演では,ウェーブレット解析の概要を述べ,伸張因子4のウェーブレットの構成法を紹介する.なお,本講演は木下保氏(筑波大学)との共同研究に基づく. |
日時 | 2025年7月3日(木)14:50--16:20 |
場所 | 工学部A311 |
講演者 | 宮内 優(宮崎大学工学教育研究部) |
題目 | 流体と固体の相互作用問題に対する数理モデリングについて |
講演概要 | 空中を舞い落ちる葉っぱや水中で遊泳する魚など、自然界には流体と固体が相互作用する力学現象は多々見られる。数学的表現では、流体の運動はオイラーの方法、固体の運動はラグランジュの方法で記述されることが一般的である。両者の連成のために流体と固体の界面において運動学的条件と力学的平衡条件を与える必要があるが、異なる記述法においてどのようにしてこれらの界面条件を与えるかは明らかではなく、これまでに様々な定式化がなされている。本講演では、連続体力学における理論的側面からシミュレーションのための数値解析法まで、流体と固体の相互作用問題の考え方について解説する。 |
日時 | 2025年3月24日(月)16:10--17:00 |
場所 | 地域デザイン棟 |
講演者 | 岡 康之(大同大学教養部) |
題目 | On the Cauchy problem for semilinear heat equations on the stratified Lie groups |
講演概要 | Stratified Lie 群上のソボレフ空間に初期値を持つ半線形熱方程式の初期値問題に対する時間局所解の一意存在性について考察する.非線形項はベキ乗型を考える.Stratified Lie 群はユークリッド空間を伸縮変換に関して一般化した群である.例として量子力学とも関係が深いハイゼンベルグ群などがあり一般には非可換である.Bruno-Peloso-Tabacco-Vallarino(2018)は初期値の条件に有界性を仮定することにより,バナッハ環の性質を用いて局所解の一意存在性を示した.一方で,有界性の条件を外すとバナッハ環の性質は一般には成立しないため,非線形項に対する精密な解析が必要となる.本講演では,バナッハ環に代わる非線形項の解析手法および初期値の条件に有界性を仮定しない場合について得られた結果を紹介する.ユークリッド空間の場合にはRibaud(1998)により,フーリエ変換に基づいた手法を用いた結果が知られているが,一般のstratified Lie 群上でのフーリエ変換は定式化されていない.そこで本講演では,フーリエ変換を経由しない方法を紹介する.なお,本講演は宮崎大学の平山浩之氏との共同研究に基づく内容を含む. |
日時 | 2025年3月24日(月)15:00--15:50 |
場所 | 地域デザイン棟 |
講演者 | 中井 拳吾(岡山大学学術研究院) |
題目 | ニューラルネットワークを用いた時系列データの学習方法と構築したモデルの解析 |
講演概要 | ニューラルネットワークを用いた時系列データの学習手法はいくつか提案されている。その一つであるリザーバーコンピューティングは高次元の決定論的ダイナミクスの時系列モデリングに有効であることがわかってきている。我々は流体マクロ変数の時系列データを学習し構築した時間発展モデルによって、時間発展を予測することに成功した。また低次元の決定論的ダイナミクスの時系列を学習し得られた時間発展モデルが力学系構造をどの程度再現できるかを明らかにした。本講演では、ニューラルネットワークを用いた時系列データの学習手法を説明し、流体変数の時間発展を実際に予測した様子を紹介する。また、現在取り組んでいる研究課題についても併せて紹介する。 |
日時 | 2023年5月9日(火)15:15--16:45 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 向江 頼士(宮崎大学教育学部) |
題目 | 四色定理とその周辺に関する話題 |
講演概要 | グラフ理論とは点と点を線で結んで得られる図形を扱う分野で,そのうち,曲面上に描いたグラフの構造を研究する位相幾何学的グラフ理論を講演者は専門としています.本講演では,グラフ理論で最も有名な定理の一つである四色定理を皮切りにそれに関連する予想や講演者の結果,さらに現在興味のある「閉曲面上の辺極大なグラフ」に関する話題を紹介します. |
日時 | 2023年2月8日(水)15:15--16:45 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 大野 航太(中央大学理工学部ビジネスデータサイエンス学科) |
題目 | Chimera behaviors in nonlocally coupled oscillator system |
講演概要 | 結合振動子系は様々な物理現象・生物現象のモデルとして広く用いられてきた.その中の一つとしてキメラ状態と呼ばれる,同期集団と非同期集団が共存する状態が報告されている.これは神経系の疾患等にも関連があると言われている.またキメラ状態は非局所的な結合を与えた振動子集団において数値的に出現することが報告されており,近年ではOmelchenkoらのグループが精力的に研究している.しかしながら我々の知る限り,キメラ状態の出現起源は未解明であり,それどころか明確な定義すらない.本研究では,Stuart-Landau型の振動子集団において, traveling wave解の安定性が非局所結合のパラメータにどのように依存するかを,Floquet乗数を数値的に計算することで解析した.安定性解析や対応した数値実験を行いながら,キメラ状態の出現起源について考察する.なお,本研究は小川知之氏(明治大学)との共同研究である. |
日時 | 2022年10月28日(金)17:00--18:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 小林 俊介(宮崎大学) |
題目 | 薄い固体上の燃焼現象に対する数理解析とその応用へ向けて |
講演概要 |
本研究で着目するのは,紙などの薄い固体上を時間とともに円形に燃え拡がる燃焼現象である.これまで,円形燃え拡がり現象の数理モデルとして,ある界面方程式が提案されていた.本講演では,界面方程式の厳密解である拡大円周解からの摂動を記述する数理モデルの導出,ならびに分岐解析・数値解析による結果を報告する.この数理モデルは,謂わば拡大円周上における Kuramoto―Sivashinsky 方程式であり,界面方程式の解の定性的性質を良く捉えていることを数値的にも観測することができる.時間が許せば,本研究の一つの応用として最近試みている蛇腹折り形状を有する紙の燃焼現象についても(ざっくばらんに)述べたい. なお,本研究内容は,矢崎成俊氏(明治大学)と桑名一徳氏(東京理科大学)との共同研究に基づく. |
日時 | 2021年12月16日(木)16:00--17:30 |
場所 | zoom |
講演者 | 加藤 勲(京都大学) |
題目 | Ill-posedness for the half wave Schr\"odinger equation |
講演概要 | 本講演では,half wave Schr\"odinger 方程式の初期値問題を考える.Bahri- Ibrahim-Kikuchi(2021)によりエネルギー劣臨界空間での時間局所適切性が示 されたが,エネルギー空間での適切性は未解決である.本講演では,Christ- Colliander-Tao(2003)の方法に基づき,初期値の滑らかさが非常に低い場合, すなわち尺度優臨界空間における非適切性結果を報告する.特に非線型項のべき 指数が大きな場合,エネルギー空間において非適切であることを述べる.また, 尺度臨界空間での非適切性についても言及したい. |
日時 | 2021年12月8日(水)15:15--16:45 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 大森 亮介(北海道大学) |
題目 | 感染症の流行制御のための数理モデルの構築とその活用 −野生動物、および、養殖場での魚類の場合 |
講演概要 | 感染症の流行を制圧するためには、流行の現状を理解することが第一歩となり、その現状理解には感染症の流行を記述した数理モデルが使われることが多い。この様な背景もあり、これまでに様々な感染症の流行を記述した様々な数理モデルが提案されてきた。ところで、最良の数理モデルとは何なのであろうか。この議論のために、感染症の流行を制圧する過程で数理モデルはどのような貢献をしているかを理解する必要がある。この講演では、感染症流行の数理モデルの貢献を振り返りながら、野生動物、および、養殖場での魚類における感染症の流行解析の障壁とその障壁を乗り越えるための数理モデルの提案およびその活用を紹介する。 |
日時 | 2021年11月16日(火)17:00--18:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 山口 尚哉(宮崎大学) |
題目 | 群行列式を用いた有限群の研究について |
講演概要 | 有限群に対して, 群行列式という概念があります. 群行列式はある不定元に関する同次多項式で, 群行列式から群の乗積表を構成できることが知られています. 本講演では, この群行列式を用いた有限群の研究の進展を願い, ざっくばらんに話します. |
日時 | 2020年3月10日(火)14:50-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 辻川 亨(宮崎大学) |
題目 | Allen-Cahn-Nagumo 方程式の定常解の大域的構造と安定性について |
講演概要 | 反応拡散方程式の大域的解構造を調べる方法の1つとして分岐理論がある.定数解からの一次分岐に関して多くの結果が知られているが,非定数解からの分岐,例えば2次分岐など,についての研究は少ない,本講演ではAllen-Cahn-Nagumo方程式を扱うことで具体的な解表示を,楕円積分等を用いて求めた.表示方法を工夫することで,2次分岐の方向を計算することが可能となり,分岐解の安定性も含めた結果について述べる.本講演は久藤衡介氏(早稲田大学),宮本安人氏(東京大学),森竜 樹氏(武蔵野大学),四ツ谷晶二氏(龍谷大学)との共同研究に基づくものである. |
日時 | 2019年1月24日(木)14:50-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 若狭 恭平(東京理科大学) |
題目 | On the blow-up theorem for critical semilinear wave equations |
講演概要 | シュトラウス臨界冪をもつ半線形波動方程式の初期値問題について考察する.先行研究として,解の有限時間内爆発は,Yordanov&Zhang(2006)やZhou(2007)によって示され,最適な解のライフスパンの上からの評価が,Takamura&Wakasa(2011)やZhou&Han(2014)によって得られた.本講演では,Zhouで用いられたテスト関数を新しく構成することで,ある非線形積分不等式が得られることを紹介する.これにより,Agemi&Kurokawa&Takamura(2000)による臨界の場合に有効な Slicing 法を適用することで,最適な解のライフスパンの評価を得ることができる.なお本講演は,Borislav Yordanov 氏(北海道大学)との共同研究に基づく. |
日時 | 2018年8月30日(木)14:50-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 宮崎 隼人(津山工業高等専門学校) |
題目 | The initial value problem for the generalized KdV equation with low degree of non-linearity |
講演概要 | 非線形項が KdV 方程式よりも低次のべきをもつ一般化 KdV 方程式の初期値問題について考察する. この方程式の非線形項は原点での特異性をもつため, 解のクラスとして通常考えられるSobolev 空間等の枠組において, Lipschitz 連続とならない. 本講演では, このような非線形項の正則性が低い場合にも, 初期値があるクラスに属するならば時間局所解を構成できること,またその解が正則性の伝播と呼ばれる性質をもつことを報告する.時間局所解を構成するためには, 非線形 Schr¨odinger 方程式において, 非線形項よりも高い正則性をもつ解の存在を示すために, T. Cazenave, I. Naumkin (2017) により導入された初期値の非退化性に関する条件を用いる. 非線形分散型方程式は放物型のような比較原理をもたないが, この条件が時間発展しても引き継がれるような解のクラスを設定することで, 非線形項の原点での特異性を回避し, 時間局所解を構成することができる. なお本講演は UCSB の Gustavo Ponce 氏, IMPA の Felipe Linares 氏との共同研究に基づく. |
日時 | 2018年7月26日(木)14:50-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 福田 一貴(北海道大学) |
題目 | 一般化されたKdV-Burgers方程式の解の漸近形 |
講演概要 | 本講演では, 一般化されたKdV-Burgers方程式に対する初期値問題の時間大域解の漸近挙動を取り扱う. この方程式は, 移流・分散・拡散の効果を併せ持った非線形波の方程式の一つである. 今回, 初期値は遠方で多項式減衰しているとする. この問題の解については, 非線形散逸波と呼ばれるBurgers方程式の自己相似解が漸近形となることが知られている. 本研究では特に, 初期値の減衰率に着目し, その減衰率に対応した解の第2漸近形を構成することで, 非線形散逸波への最適な漸近レートを得た. 更に, 移流項と分散項の係数の関係によっては, 漸近レートが改善されることも明らかにしたので, 合わせて紹介したい. 最後に, より高次の漸近形や, 関連する方程式に関する考察も行う予定である. |
日時 | 2018年5月17日(木)14:50-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 井上 健太郎(宮崎大学) |
題目 | シグナル伝達系の数理モデル |
講演概要 | 本講演では,細胞内シグナル伝達系のひとつであるNF-κB活性化経路の数理モデルについて紹介する.NF-κB活性の動態は減衰振動とスイッチライク応答の2つの特性を持つが,これらの性質がシグナル伝達系のどのようなネットワーク構造によって引き起こされるかを数値的・理論的に解析した. |
日時 | 2018年5月10日(木)14:50-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 小林 俊介(明治大学) |
題目 | ある反応拡散系に現れる時間周期解とカオスに対する分岐解析 |
講演概要 | 本講演では,積分項をもつ反応拡散系に対する分岐解析の結果を報告する.自明解からの局所分岐を調べることで,非自明解から時間周期的に振動する解や,カオス的な挙動をみせる解が分岐しうることが分かる.特に,線型化作用素が3重0固有値をもつパラメータに着目することで,ある非自明解からHopf-Pitchfork分岐が発生する.したがって,一つの平衡点と周期解を繋ぐようなヘテロクリニックサイクルが存在しうる.これらは空間1次元における結果であるが,空間2次元においてもHopf-Pitchfork分岐が発生し得ることも紹介する.なお本研究は坂元 孝志氏(明治大学)との共同研究に基づくものである. |
日時 | 2018年4月20日(金)16:40-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 向井 晨人(東京大学) |
題目 | Large time behavior of solutions of the heat equation with inverse square potential |
講演概要 | 本講演では球対称逆二乗型ポテンシャルを持つ熱方程式の解の時間大域挙動を考察する。 解の時間大域挙動には正値球対称定常解の振る舞いが大きく影響するが、 その正値球対称解の挙動はシュレディンガー作用素の臨界性によって大きく異なる。 本講演では劣臨界及び零臨界の場合について解の詳細な漸近挙動について述べる。 また、本講演の結果は Hot spot (解の最大点) の挙動について解析可能とする。 尚、本講演は東京大学の石毛和弘先生との共同研究に基づく。 |
日時 | 2018年4月12日(木)14:50-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 加藤 睦也(大阪大学) |
題目 | α-モジュレーション空間上での擬微分作用素について |
講演概要 | ヘルマンダークラスに属するシンボルを持つ擬微分作用素の有界性を考える. 擬微分作用素の有界性は,これまでに,ソボレフ空間やベゾフ空間,モジュレーション空間などの さまざまな関数空間の上で研究が行われている. 本講演では,特に,α-モジュレーション空間と呼ばれるモジュレーション空間とベゾフ空間とを 結びつけるために導入された関数空間のもとで擬微分作用素の有界性を考える. なお,本研究は冨田直人氏(大阪大学)との共同研究に基づく. |
日時 | 2018年3月8日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 中益 朗子(熊本大学) |
題目 | パターンはなぜ動くのか? | 講演概要 | アブストラクト;動的な空間的秩序(パターン)は、生き物において細胞集団や細胞内小器官など様々なレベルで見られる。今回、そのようなパターンがなぜ動くのかについて考える。一例として偏微分方程式で記述される「周期パターン」と分布する「摂動」を組み合わせたモデルを用いて議論する。特に、「周期パターン」の定常状態への移行の速さと「摂動」の分布様式に着目する予定である。 |
日時 | 2018年2月19日(月)14:50-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 横山 俊一(九州大学) |
題目 | Performant and flexible computer algebra systems in number theory | 講演概要 |
講演者の専門は計算機数論である.この分野は,現代数論における多種多様な問題に対し,数式処理を援用することにより 1) 計算機への効率的な実装を目的とした数学理論の構築 および 2) 大規模高速計算の成果物であるデータベースの公開 を目標とするものである.本講演では,これまでに講演者が携わってきたトピックから,比較的予備知識を必要としない話題を実演も交えて(ざっくばらんに)紹介する. |
日時 | 2018年1月18日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 川野 日郎(宮崎大学名誉教授) |
題目 | 2階半線形楕円型偏微分方程式の正値球対称解の漸近挙動について |
日時 | 2018年1月9日(火)16:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 加藤 勲(名古屋大学) |
題目 | Local well-posedness for the Cauchy problem of the degenerated Zakharov system | 講演概要 | 本講演では退化Zakharov方程式の初期値問題の適切性について考える.退化Zakharov方程式はZakharov方程式において分散性が一方向だけ消失したものとして記述される.Zakharov方程式よりも線型部分が複雑であるため,適切性を導くことは困難である.Barros-Linares(2015)は極大関数評価などを用いて適切性を導いたが,線型評価を用いているため初期値の正則性はある程度大きい.そこで本講演ではFourier制限ノルム法を適用し,より低い正則性を持つ初期値に対して時間局所適切性を示す. |
日時 | 2017年11月22日(水)16:40-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 相川 弘明(北海道大学) |
題目 | 調和関数の境界Harnack原理のための最小の滑らかさ | 講演概要 | 2つの正調和関数の比が領域の内部で比較できる性質を(内部)Harnack原理という.比較する場所が境界に接するとHarnack原理はそのままでは成り立たないが,正調和関数が境界の一部分で消えていると,その周辺では内部Harnack原理と同じような比較ができることがある.これを境界Harnack原理という.境界Harnack原理が成り立つかどうかは境界の幾何学的な性質に深く依存する.この講演ではグラフで与えられる領域に対して境界Harnack原理が成り立つためのグラフの滑らかさを明らかにする.調和関数はブラウン運動と深い関係がある.直観的には,深い峡谷の中から出発したブラウン運動が流れに沿って下っていく確率と,峡谷の上に上がっていく確率を比べることが本質的になる. |
日時 | 2017年11月2日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 平田 令子(宮崎大学農学部森林緑地環境科学科) |
題目 | 鳥類による種子散布の空間分布は予測できるのか | 講演概要 | 森林性の鳥類の多くは樹木の種子を散布する散布者としての役割を果たしている。なかでも被食散布型に分けられる散布様式では、鳥類が果実を丸呑みにし、種子を排泄することで種子が散布される。このようにして散布される種子の空間分布は、おそらく、結実木を起点として、鳥類が果実採食後にどの方向へどのくらいのスピードで飛んで行き、どのタイミングで何個の種子を排泄するかというプロセスを経て決まってくるのだろう。それを予測できるのか。種子の空間分布パターンを解明し、予測することは、自然林の再生や樹木の種多様性維持を考えるうえで重要である。今回のセミナーでは、積み上げてきたデータと、未だ集まらないデータ、試み中の解析などを紹介します。 |
日時 | 2017年10月5日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 光田 靖(宮崎大学農学部森林緑地環境科学科) |
題目 | 九州本島におけるブナ林適地の立地条件解明に対する統計モデルによるアプローチ | 講演概要 | 日本の冷温帯林を代表する樹種であるブナ(Fagus crenata)の南限は鹿児島県高隈山にあり、九州は南方の分布域として重要である。南方の分布域は、今後予想される気候変動の影響を大きく受けることが予想され、地域生態系の保全においてその重要性が高まっている。一方で、九州は針葉樹人工林による人工林林業の中心地であり、戦後の資源政策により広葉樹林の多くは人工林へと転換され、人工林化されたブナ林が少なからずある。近年では生物多様性回復のための人工林から天然林への再生が試みられており、ブナ林の保全・再生は重要課題である。そのためにはブナ林の適地を明らかにする必要がある。そこで本発表ではブナ林適地の立地特性を、気候要因および地形要因を用いた統計モデルによるアプローチで明らかにすることを試みる。 |
日時 | 2017年5月11日(木)14:50--16:20 |
場所 | 教育学部L414 |
講演者 | 木下 真也(名古屋大学大学院多元数理科学研究科) |
題目 | Local well-posedness for the Cauchy problem of the Klein-Gordon-Zakharov system in two and three dimensions | 講演概要 | 本講演では Klein-Gordon-Zakharov システムの, 正則性が低い Sobolev 空間での初期値問題を考察し, 時間局所適切性を得ることを目標とする. 正則性が低い空間で問題を考えると非線形項の特異性が強く, 逐次近似法を用いて適切性を得るために必要な非線形項評価が難しい部分が存在する. その部分を,Bejenaru-Herr-Tataru によって証明された曲面上での合成積評価を適用し, 必要な非線形項評価式を得られたことを述べる. この評価式はすでに Zakharov システムに適用され既存の結果の改良に成功している. ただし二本の等式の線形部が分散性の観点から見ても異なる Zakharov システムとは違い,Klein-Gordon-Zakharov システムでの適用はより精密で複雑な評価が必要とされる. |
日時 | 2017年3月7日(木)15:00--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 伊藤 翼(宮崎大学工学部) |
題目 | The growth of the vorticity gradient for the two-dimensional Euler flows on nonsmooth domains | 講演概要 | 2次元非圧縮性Euler方程式の渦度勾配の時間大域挙動について考察します.同方程式においては領域が滑らかな場合,渦度勾配のL^inftyノルムは時間について高々二重指数増大しかしないことが知られていましたが,実際に二重指数増大するような解が存在するかという問題については未解決でした.近年,KiselevとSverakによって円盤領域においてはそのような挙動を示す解が存在することが示されました.本講演では,角やカスプを持つ領域の場合に,その形状が解の振舞いにどのような影響を及ぼすか考察を行います. |
日時 | 2017年2月16日(木)13:00--14:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 伊藤 健一(宮崎大学国際連携センター) |
題目 | 有害元素の土壌中での動態予測とリスク評価 | 講演概要 | 地盤や天然鉱物に含まれる重金属等の自然由来有害元素は、大規模工事等において土壌や地下水の環境汚染リスクとなっています。このリスク評価と対策に際しては、有害元素の土壌中における挙動把握と動態予測が鍵といえます。溶存元素と固相表面との相互作用については、化学的な作用機序や挙動の解明がある程度進んでおり、その地球化学モデリング等による動態予測が可能となっています。しかし、条件が複雑化しかつ不均一な現実の土壌について正確にシミュレーションを立てることは困難といえます。そこで、微視的な化学的相互作用ではなく、巨視的なバルクの土壌に着目し、実験的検討により有害元素の土壌からの溶出挙動を把握することを検討しています。今回、宮崎県の日南層群頁岩から重金属の溶出挙動とその環境リスク評価を例に、お話しさせていただきます。 |
日時 | 2016年12月13日(火)13:00--14:30 |
場所 | 工学部B203 |
講演者 | 高塚 佳代子(宮崎大学工学部教育研究支援技術センター) |
題目 | 推定失敗が招く損失を考慮した防疫判断を可能とする口蹄疫の感染推定手法の開発 | 講演概要 | 疫学分野において,口蹄疫の感染シミュレーションの研究は国内外で多数行われているが,いずれの研究も,過去の感染事例を正確に再現する為の方法研究の域を出るものではない.本研究では,事例の再現ではなく,新規の感染発生時に感染予測するための新たな手法を開発した.更に,その予測精度を向上させるための普遍的な要因を見出した. しかし、推定精度の向上には限界がある.このため,推定失敗によって先々生じる可能性のある損失の大きさを低く抑えるような防疫判断は必須である.開発した感染予測手法は,そのような防疫上の判断基準を設定する際にも利用可能であることが,最近の研究からわかってきた. |
日時 | 2016年6月9日(木)14:50--16:20 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 宮崎 隼人(津山工業高等専門学校) |
題目 | Scattering of Generalized Gross-Pitaevskii equation in two space dimensions | 講演概要 | 空間無限大での非減衰条件をもつ非線型Schrödinger方程式(NLS)は, Bose-Einstein凝縮や超流動などの物理現象を記述するモデル方程式として現れ, Gross-Pitaevskii方程式がその典型例である. 数学的には, 空間無限大での非減衰要素の影響を受け, 通常のべき乗型のNLSと比較して, 解の構成やその挙動を把握することが難しくなる. 本講演では, Gross-Pitaevskii方程式を, 解が非減衰要素へ近づく際の非線型項の減衰オーダーに関して一般化した方程式を考察する. そして, ある程度減衰が速い場合には, 非減衰要素へ散乱する解が存在することを報告する. なお, 本講演は大阪大学の眞崎聡氏との共同研究に基づく. |
日時 | 2016年4月28日(木)14:50--16:20 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 佐々木 羊介(宮崎大学テニュアトラック推進機構) |
題目 | 畜産分野における生産疫学の活用法 | 講演概要 | 畜産の生産現場において、家畜の生産効率の低下は、単独ではなく複数の要因が相まって影響していることが多いため、問題点を正しく抽出することが非常に困難である。そこで当研究室では、「生産疫学」という手法により、生産現場から得られる様々なデータを解析することによって、現状の問題点を広い視野から明らかにし、生産効率および経済性を向上させる飼養管理の確立を目指します。 |
日時 | 2016年3月2日(水)16:00--17:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 加藤 孝盛(佐賀大学理工学部数理科学科) |
題目 | A cancellation property and well-posedness for fifth order KdV type equations on the torus | 講演概要 | 本講演では, 周期境界条件下で5次 KdV 方程式に対する初期値問題の適切性を考える. この方程式は可積分系に類似する構造を持っており高い対称性を有するが, 線形部分に比べて非線形項に含まれる微分(微分の損失)が多いことが問題となり, 適切性に関する結果は少ない. 我々は微分の損失を持つ共鳴部分が方程式の持つ対称性及び保存則を用いた線形部分の修正により相殺されること, 及び非共鳴部分の微分の損失が normal form reduction により回復することを示し, ある意味最良の結果を得た. なお本講演は名古屋大学の津川光太郎氏との共同研究の内容に基づく. |
日時 | 2016年2月16日(火)14:50--16:20 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 坂田 繁洋(宮崎大学教育文化学部) |
題目 | 立体灯心の久遠の旅路 | 講演概要 | 2003年のPISA(Programme for International Student Assessment)で出題された問題「三角形の公園に街灯を1本立てる。どこに立てればよいか?」から発展する幾何学および解析学について紹介します。柴田勝征氏(福岡大学)はPISA の街灯問題の解答として三角形の灯心を定義しました。柴田氏のアイディアは、平面内に三角形の公園を1つ与え、点xに高さhの街灯を設置して、公園の受ける光の総量をxの関数とみて最大化する、というものです。公園の受ける光の総量を最大にする点を三角形の灯心とよびます。灯心について、知られている事柄・未解決問題・期待される(したい)性質などをセミナーに参加される方々と語り合えれば幸いです。 |
日時 | 2016年1月22日(金)16:40--18:10 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 岩田 繁英(東京海洋大学海洋科学部) |
題目 | 最適な漁船数の配分と資源管理について | 講演概要 | 漁業者は漁獲する際に漁場を選択する。また、すべての漁場で、魚の資源量(個体数)は異なる。漁業者は多くの漁獲物を得て、利益を増やすために様々な手段(魚探知機等々)を講じる。結果、ある漁場の資源量が減り、全体の資源量も減ずる可能性もでてくる。本研究では、簡単のため、ひとつの港に所属する漁船を2つの漁場に配分することを考える。まず、漁船の動態、魚の個体群動態および漁獲物の価格決定機構をそれぞれモデル化する。その上で漁場を選択する基準を漁獲量の視点、利益の視点から定める。そのときにどのように漁場選択を行なえば持続的に漁獲ができるかを紹介する。また、漁獲物の価格決定メカニズムを複数パターン設定し、それぞれの価格決定メカニズムに適した漁船数配分についても紹介し議論する。 |
日時 | 2016年1月7日(木)14:50--16:20 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 平山 浩之(宮崎大学テニュアトラック推進機構) |
題目 | 微分を含む非線形項を持つ非線形シュレディンガー方程式系のトーラス上での適切性について | 講演概要 | 1階の微分を含む2次の非線形項を持つ非線形シュレディンガー方程式の連立系の初期値問題をトーラス上で考える。トーラスのようなコンパクト集合上では波の局在化が生じるため、全空間の場合に比べて分散性による平滑化効果が弱い。そこで本講演では周波数領域の分割を精密に行うことで、適切性を得るための非線形項の評価式を導く。また、非線形項に微分が含まれているため可微分性の損失が生じるが、線形部分のラプラシアンの係数がある条件を満たす場合には非共鳴性によって可微分 性を回復することができる。特に空間3次元以上の場合にはフーリエ制限ノルムを精密化したU2,V2型のノルムを用いることによって、スケール臨界なソボレフ空間における適切性が得られることを示す。 |
日時 | 2015年11月12日(木)14:50--16:20 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 大泉 嶺(厚生労働省) |
題目 | 齢−状態構造人口モデルと確率制御理論 | 講演概要 | 人を含む様々な集団の動態は、その生活史に依拠している.その生活史もまた各個体の状態(体重、遺伝子発現量、所得や資産など)ごとに差があり、それら偶然性に左右されている統計的なものと考えられる(これを内的不確実性と呼ぶ).内的不確実性の持つ統計的性質は集団の自然増加率に影響を及ぼす事が知られており、これら不確実性を制御するメカニズムを考える事は、生物が持つ可塑性の進化や国の人口政策を考える上で重要な役割を果たすであろう.そこで、本研究ではこの内的不確実性を含む最適生活史スケジュール問題を確率制御理論を用いることで、人口動態と生活史を共に扱える一組の方程式を導出した.加えてその方程式を解析し、内的不確実性存在下における最適生活史戦略を議論したい. |
日時 | 2015年8月18日(火)15:00--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 北 直泰(宮崎大学教育文化学部) |
題目 | 光増幅効果を伴う非線形シュレディンガー方程式の解について(almost global solutionは大域解か否か) |
日時 | 2015年3月26日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 倉田 耕治(琉球大学工学部) |
題目 | 遺伝子座を共有する三つの対立遺伝子の競争方程式をロトカ・ヴォルテラ競争方程式から導く | 講演概要 | 複数の生物種が生存競争を繰り広げる生態系において各々の種の個体数の変化を 微分方程式で表したものがロトカ・ヴォルテラ(LV)競争方程式である. その安定平衡状態において,一つの種の一つの遺伝子座に 二つの新たな対立遺伝子が突然変異によって出現したとする. 突然変異の影響は,LV競争方程式において生物種を特徴づける係数 (繁殖力や種内,種間の迷惑の強さを表す係数)の小さな変化として 表現することができよう.在来型を含めて三つの対立遺伝子の頻度が 交配集団のなかで変化する様子を記述する,2次元の正三角形領域上の 微分方程式を,摂動計算によって導出し,一種の「共進化」とも 見なせるようないくつかの数値解を示す. |
日時 | 2015年3月19日(木)15:30--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 川野 日郎 |
題目 | 半軸で定義された2階常微分方程式の初期値問題の解の漸近挙動について |
日時 | 2015年2月12日(木)15:30--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 今 隆助 |
題目 | 密度依存拡散と進行波解のスピート |
日時 | 2015年1月29日(木)15:30--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 北 直泰 |
題目 | 複素係数をもつSchrödinger方程式の解の減衰(高次元の場合) |
日時 | 2014年12月11日(木)15:30--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 出原 浩史 |
題目 | 半乾燥地帯の植生モデルについて |
日時 | 2014年12月4日(木)15:30--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 飯田 雅人 |
題目 | Vanishing, moving and immovable interfaces in fast reaction limits |
日時 | 2014年11月20日(木)15:00--16:00 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 中原 明生(日本大学理工学部一般教育教室) |
題目 | ペーストのメモリー効果:破壊に見る記憶 |
講演概要 |
粉と水を混ぜた高濃度固液混合ペーストは揺れや流れなどの力学的な外場を記 憶し、その記憶は乾燥させた時に発生する亀裂パターンとして視覚化される [1]。例えば、ペーストが揺れを記憶した場合は亀裂は揺れに垂直に伝播し、流 れを記憶した場合は流れに平行に亀裂が伝播するため、記憶を操作することに よって任意の流線形状の亀裂パターンが作成できるようになった[2]。最近の研究により、鉛直加振によって亀裂の伝播方向だけでなく発生位置まで も制御できることになったこと[3]と、超音波照射によって記憶を消去できるこ とができるようになった[4]ので、報告したい。 [1] A. Nakahara and Y. Matsuo, "Imprinting Memory Into Paste and Its Visualization as Crack Patterns in Drying Process", J. Phys. Soc. Jpn. vol. 74 (2005) 1362-1365. [2] A. Nakahara and Y. Matsuo, "Transition in the pattern of cracks resulting from memory effects in paste", Phys. Rev. E, vol. 74 (2006) 045102(R). [3] H. Nakayama, Y. Matsuo, Ooshida T. and A. Nakahara, "Position control of desiccation cracks by memory effect and Faraday waves", Euro. Phys. J. E vol. 36 (2013) 1. [4] 中原明生、松尾洋介、伊藤丸人、米山瞭汰、「超音波照射による固液混合材料の異方構造の消去」、特願2014-038777、2014-2-28. |
日時 | 2014年11月20日(木)16:10--17:10 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 内田 恭輔(日本大学理工学研究科航空宇宙工学専攻) |
題目 | 磁性ペーストのメモリー効果と乾燥破壊の制御 |
講演概要 |
乾燥破壊によってペーストは外力を記憶することが確認できる。乾燥前のペー ストに振動を加えると、揺れた方向を記憶し乾燥破壊時に揺れの方向に垂直に亀 裂が発生する事から、揺れのメモリー効果は亀裂パターンの制御に応用できる。
私達は外力によるメモリー効果のみならず「磁場によるメモリー効果」も起こ せるのではないかと考え、実験を行った。具体的にはγ酸化鉄と呼ばれる磁性を 持つ酸化鉄を水と混ぜたペーストに短時間磁場を印加する。その結果磁場による メモリー効果が生じ、亀裂の方向がかけた磁場の方向に平行に進展する結果と なった[1]。私達は、この現象は磁化によるものだけでなく、塑性変形による粒 子同士のネットワーク形成が絡んでいるのではないかと考えている。 [1] 内田恭輔、松尾洋介、出井裕、中山寛士、狐崎創、大信田丈志、中原明生、 「乾燥破壊における磁性流体が磁場を記憶するための条件」、日本物理学会第 69回年次大会(東海大学) |
日時 | 2014年10月30日(木)15:30--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 川野 日郎 |
題目 | 半線型楕円型偏微分方程式の正値球対称解の漸近挙動について(続き) |
日時 | 2014年10月23日(木)15:30--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 梅原 守道(宮崎大学) |
題目 | 粘性気体星の運動の数学解析 |
日時 | 2014年10月16日(木)15:30--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 今 隆助(宮崎大学) |
題目 | ロトカ・ヴォルテラ方程式の定性的パーマネンス |
日時 | 2014年10月9日(木)15:30--16:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 辻川 亨(宮崎大学) |
題目 | ある森林形成モデルの紹介 |
日時 | 2014年9月12日(金)18:30--19:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 関口 敏(宮崎大学) |
題目 | 動物感染症の数理モデル |
講演概要 | 人や物が地球規模で移動するようになるにつれ、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザ などの重要家畜感染症もまた容易に国境を越え急激に拡大している。 このような感染 症への対策に当たっては、病原体の病原性解明や予防・治療法解明のみならず、感染 症に対するリスク評価手法や危機管理ツールが必要である。 欧米では感染症対策の意 思決定支援システムとして、感染症疾病シミュレーションモデルが日常的に利用されている。 本講演では動物感染症対策における数理モデルの有用性について海外の事例 を紹介しながら解説する。 |
日時 | 2014年8月5日(火)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | Emily Meissen |
題目 | Population cycles induced by species competition その2 |
日時 | 2014年7月17日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 今 隆助(宮崎大学) |
題目 | Population cycles induced by species competition |
日時 | 2014年7月3日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 北 直泰(宮崎大学) |
題目 | A.Constantin & J.Escher "Wave breaking for nonlinear nonlocal shallow water equations"の論文紹介 |
日時 | 2014年6月26日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 出原 浩史(宮崎大学) |
題目 | On properties of a nonlinear parabolic-hyperbolic system for contact inhibition of cell growth その2 |
日時 | 2014年6月19日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 出原 浩史(宮崎大学) |
題目 | On properties of a nonlinear parabolic-hyperbolic system for contact inhibition of cell growth |
日時 | 2014年6月12日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 田畑 研二(宮崎大学) |
題目 | 触媒設計!君本気で言ってるの! |
日時 | 2014年5月29日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 辻川 亨(宮崎大学) |
題目 | Onset of pulse generator by heterogeneity in coupled excitable elements |
日時 | 2014年5月22日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 今 隆助(宮崎大学) |
題目 | 周期ゼミの数理モデルに関する最近の話題 |
日時 | 2014年5月15日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 北 直泰(宮崎大学) |
題目 | エネルギー散逸とEDFAを記述する非線形シュレディンガー方程式 その2 |
日時 | 2014年4月24日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 北 直泰(宮崎大学) |
題目 | エネルギー散逸とEDFAを記述する非線形シュレディンガー方程式 |
日時 | 2014年4月17日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 梅原 守道(宮崎大学) |
題目 | ラグランジュ座標系での流体方程式について |
日時 | 2014年4月10日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 出原 浩史(宮崎大学) |
題目 | 個体群モデルに現れる進行波解 |
日時 | 2014年4月3日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 北 直泰(宮崎大学) |
題目 | Asymptotic analysis of small solutions to the nonlinear Schrödinger equations |
日時 | 2014年3月27日(木)13:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 飯田 雅人(宮崎大学) |
題目 | 生物集団の多段階侵入の定式化−協調拡散系の場合− |
日時 | 2014年3月13日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 今 隆助(宮崎大学) |
題目 | McKendrickとKermackによる感染症の数理モデル |
日時 | 2014年3月6日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 川野 日郎(宮崎大学) |
題目 | 半線形楕円型偏微分方程式の正値球対称解の漸近挙動について |
日時 | 2014年2月20日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 梅原 守道(宮崎大学) |
題目 | 流体の方程式について(前回のつづき) |
日時 | 2014年2月13日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 梅原 守道(宮崎大学) |
題目 | 流体の方程式について |
日時 | 2014年1月23日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 辻川 亨(宮崎大学) |
題目 | 反応拡散方程式の2次元進行波について |
日時 | 2014年1月16日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 出原 浩史(宮崎大学) |
題目 | 生物個体群の集合−増殖モデルに現れる時空間パターン (前回の続き) |
日時 | 2014年1月9日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 出原 浩史(宮崎大学) |
題目 | 生物個体群の集合−増殖モデルに現れる時空間パターン |
日時 | 2013年12月12日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 川野 日郎(宮崎大学) |
題目 | 空間全体で定義された楕円形偏微分方程式 Δu + K(|x|)u^p =0 に対する正値球対称解の漸近挙動について |
日時 | 2013年12月5日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 北 直泰(宮崎大学) |
題目 | 非線形シュレディンガー方程式の基底状態解の安定性について |
日時 | 2013年11月28日(木)13:00--15:00 |
場所 | 工学部B106 |
講演者 | 穴井 宏和 (株)富士通研究所 ITシステム研究所 (九州大学 大学院数理学府 / マス・フォア・インダストリ研究所 教授) |
題目 | 数式処理による最適化とその応用展開 |
講演概要 | 近年、数式処理技術がさまざまな工学の問題に利用されるようになってきた。本講演では、数式処理による最適化手法に着目し計算アルゴリズムとその応用例(ものづくり、制御系設計、人工知能など)を紹介する。 (本講演はSICE九州支部講演会として開催されます.) |
日時 | 2013年10月25日(金)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 出原 浩史(宮崎大学) |
題目 | 増殖項をもつKeller-Segel方程式の時空間振動パターン |
講演概要 | ヘビの表皮に現れるパターンを記述するモデルやバクテリアのコロニーパターンのモデル、癌細胞の浸潤モデルとして、Keller-Segel方程式に増殖項を加えたタイプのモデルが提唱され、解析がなされている。このモデルは化学物質をシグナルとして用いて集合する現象を表すモデルとして古くから用いられてきたが、近年このモデルにおいて非常に多彩な時空間振動パターンが現れることが分かってきた。本講演では増殖項をもつKeller-Segel方程式に現れる1次元の時空間振動パターンについてお話ししたい。 |
日時 | 2013年3月8日(金)17:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 大塚 浩史(宮崎大学) |
題目 | 点渦系の正則化について:最近の進展とこれから考えたいこと |
講演概要 | 「台風の目」という言葉があり、その進路は宮崎県民にとっても大きな関心事 である。物事はある程度単純に考えないと理解が難しいが、気体や水などの流 れに現れる渦(がある場所)が「点」だとして、極端に単純化した流れを表す モデルが「点渦系」である。「点渦系の正則化」とは、点渦の軌跡(常微分方 程式の解)を、流れを表すより基礎的な方程式として考えられている、オイラー 方程式に従う渦度場(偏微分方程式の解)を使って近似することを指している。 2008年7月25日にも本MZセミナーで話させて頂いたこの話題について(その時 は「渦点系」と記しましたが)、もう一度振り返ると共に、最近得られた結果 との関連や、これから考えたいことなどを、ざっくばらんにお話ししたい。 |
日時 | 2013年3月8日(金)16:30--17:00 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 梅原 守道(宮崎大学) |
題目 | 粘性気体星の運動の数学解析 |
講演概要 | 太陽などの天体(恒星)は主に水素・ヘリウムなどの気体から構成されており、 これらの運動は圧縮性流体の基礎方程式を用いて記述することができる。この基 礎方程式系に自己重力や熱輻射、化学活性など天文特有の要素が取り入れられ、 その可解性や解の挙動が研究される。本講演では、この方面の研究状況について 講演者によるこれまでの結果を中心に紹介する。 |
日時 | 2012年5月18日(金)16:30-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 今 隆助(宮崎大学) |
題目 | 周期ゼミの問題とLotka-Volterra競争系を用いた解析 |
講演概要 | 周期ゼミはアメリカ東部にだけ生息するセミ(蝉)である.本セミナーではこのセミが見せるいくつかの不思議な現象(素数周期で起こる周期的な大発生)を紹介する.そして,周期的な大発生のメカニズムがこれまでどのような数理モデルを用いて説明されてきたのかを紹介する.特に,これまでの数理モデルとLotka-Volterra競争系との関係について述べ,発表者の最近の研究の背景を紹介する. |
日時 | 2011年12月15日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 穂高 一条(宮崎大学) |
題目 | フーリエ解析と電気回路 |
日時 | 2011年11月25日(金)15:00-- |
場所 | 工学部B202 |
講演者 | 村川 秀樹(九州大学) |
題目 | ある3成分反応拡散系の急速反応極限に現れる自由境界問題とその自由境界を捉えるための数値解法 |
日時 | 2011年3月4日(金)16:00-- |
場所 | 工学部B202 |
講演者 | 早川 直己(数学美術家) |
題目 | 数学美術の美学 [資料] |
講演概要 | 数学を純粋に用いて映像インスタレーション,音楽を設計する道筋の説明.マンデルブロのフラクタル図形から始まった自身の美術表現の変遷.その表現の変化には科学,美術,音楽等から見い出した美学の積み重ねがある.実際に行った活動とそれに対する反応も補足する. |
日時 | 2010年10月8日(金)15:30-- |
場所 | 工学部B202 |
講演者 | 芝山 直喜(東京理科大学) |
題目 | 共通鍵ブロック暗号HyRALの不能差分攻撃について |
講演概要 | SCIS2010において(株)ローレルインテリジェントシステムズの平田によって提案された128ビットブロック暗号HyRALの不能攻撃について報告する.SCIS2007に角尾らによって提案された不能差分探索法を応用し,HyRALに対し不能差分探索を行った結果,128bit
HyRALは13ラウンド,192/256bit HyRALは12ラウンドの不能差分特性が見つかった.この不能差分特性を用いることにより,128bit
HyRALは14ラウンド,192/256bit HyRALは13ラウンドまで不能差分攻撃が可能である.HyRALのラウンド数は128bit
HyRALの場合は24,192/256bit HyRALの場合は32ラウンドであるので,
HyRALは不能差分攻撃に対し,十分な耐性を持つと考えられる.
※SCIS:Symposium on Cryptography and Information Security |
日時 | 2010年5月14日(金)16:30-- |
場所 | 工学部B202 |
講演者 | 川野 日郎(宮崎大学) |
題目 | 半線形楕円型偏微分方程式系の正値球対称全域解について |
講演概要 | 最近の研究経過報告。 |
日時 | 2010年2月13日(木)10:30--11:30 |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 澤江 隆一(岡山理科大学理学部) |
題目 | 量子計算について |
講演概要 | 量子理論を使った計算は、状態の重ね合わせによる並列計算性により、従来の古典な計算よりも高速であると考えられている。例えば、現代のRSA公開鍵暗号方式は本質的に素因数分解が難しいことに依存をしている。しかし、量子計算を使えば多項式時間で可能であるので、RSA暗号は簡単に破られることになる。ここでは量子計算に関して導入と実際に関して講演を行います。 |
日時 | 2009年11月27日(金)16:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 北 直泰(宮崎大学) |
題目 | 「堤誉志雄, 偏微分方程式論―基礎から展開へ, 培風館 (2004), 第5章」を読む |
講演概要 | タイトルの教科書論説研究。 |
日時 | 2009年11月26日(木)16:30-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 穂高 一条(宮崎大学) |
題目 | 線形周期係数微分方程式の解のパラメトリゼーション |
講演概要 | 線形「定数係数」微分方程式の基本解は,行列指数関数によって表現される.同様に,線形「周期係数」微分方程式の基本解は,行列指数関数と周期関数の積によって表され,この事実はフロッケの定理として知られている.しかし,係数が実数値であるような周期係数微分方程式に対して単純にフロッケの定理を適用すると,基本解に含まれる行列指数関数が複素数値になる場合がある.これはフロッケの定理によって与えられる微分方程式の解のパラメトリゼーションが冗長であることを意味することになる.本講演では,実・周期係数微分方程式の解に対して,冗長性を含まない,実数の範囲におけるパラメトリゼーションを与える. |
日時 | 2009年10月29日(木)16:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 飯田 雅人(宮崎大学) |
題目 | 「Akira Okubo, Diffusion and Ecological Problems: Mathematical Models, Springer (1980), Chapter 5」を読む |
講演概要 | タイトルの論文紹介。 |
日時 | 2009年10月23日(金)16:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 川野 日郎(宮崎大学) |
題目 | Positive entire solutions of semilinear elliptic systems in R^n |
講演概要 | 最近の研究経過報告。 |
日時 | 2009年9月17日(木)16:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 大枝 和浩(早稲田大学大学院基幹理工学研究科) |
題目 | 非線形拡散項を伴うLotka-Volterra型共生系の非定数正値定常解について |
講演概要 | 非線形拡散項を伴うLotka-Volterra型共生系の定常問題について斉次Neumann境界条件の下で考える。非線形拡散の影響が大きくなると非定数正値定常解が出現することを写像度の理論を用いて証明する。この結果は、生物が他種の密度に応じた動きをすることで、空間一様な環境下でも生物の空間非一様な分布が起こりうることを表す。また、非線形拡散の影響が大きいときに正値定常解が満たす極限方程式の導出も行う。 |
日時 | 2009年3月5日(木)15:00-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 星野 弘喜(藤田保健衛生大学医療科学部) |
題目 | 悪性腫瘍の浸潤に関連するモデルの進行波解 |
講演概要 | 悪性腫瘍の浸潤を記述した偏微分方程式系の進行波解について、得られた結果を紹介する。1999 年に Perumpanani らは悪性腫瘍細胞の結合組織への浸潤を記述した数学モデルを導出した。彼らあるいはその後の研究において、数値計算的にさまざまな進行波解が得られた。今回は彼らの提唱した最も単純な (拡散項のない) 方程式系に対して、進行波解の存在の解析的な証明を与えるとともに、進行波解の漸近的性質を提示したい。相平面解析や中心多様体の理論などでこれらを示すのであるが、進行波解が満足する常微分方程式系にはある種の特異性が含まれていて、それを処理することが重要である。 |
日時 | 2009年2月16日(月)16:30-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 真原 仁(産業技術総合研究所) |
題目 | エントロピー生成及びエントロピー変化とパターン形成 |
講演概要 | パターン形成など非平衡系の研究は、そのダイナミクスの記述を中心に盛んに行われている。これらの研究は秩序形成と熱力学第2法則との整合性に関する疑問から行われてきた。しかしながら、熱力学観点による非平衡系の研究とパターンダイナミクスの研究をつなげる研究はあまり行われていない。ここでは、熱力学的指標であるエントロピー生成およびエントロピー変化とパターン形成の関係について紹介する。始めにエントロピー生成とパターン形成の関係をしめす。ここでは、パターンの発展に応じてエントロピー生成が増えることが示される。次に、エントロピー変化とパターン形成について議論する。この量を計算するために、標準化学ポテンシャルの値が既知でなければならない。しかし、仮想的な化学反応モデルにおいてこの値は未知である。そこで、標準化学ポテンシャルの値が未知であってもエントロピー変化が計算できるように相対的な化学ポテンシャルを導入した。これにより、エントロピー変化とパターンの関係を議論することが可能となった。 |
日時 | [延期] 2009年x月x日(x) |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 伊達 章(宮崎大学) |
題目 | 仮題:私と応用数学---私と○○先生 |
講演概要 | (仮)○○の中に10人くらいの人の名前をいれて、私が見てきたものを紹介するというスタイルでお話します。 |
日時 | 2009年1月19日(月)、1月26日(月)、2月2日(月) 7・8限(14:50--16:20) |
場所 | 工学部総合研究棟プレゼンテーションルーム |
講演者 | 北 直泰(宮崎大学) |
題目 | 数学人間による素人のためのシュレーディンガー方程式 |
講演概要 |
量子力学では、突如として「複素数が導入」されたり、「物理量が演算子化」されたりと通常の生活ではとても推し量ることができない概念が導入されている。
それゆえ素人は量子力学を学んでいても戸惑いを覚えることが多い。
そこで、この講義では、素人が感じる素朴な疑問に(物理学の外にいる人間が)できるだけ自然な理由づけや関連づけを行うことを目標にしたい。
標語的に表現すれば「素人の素人による素人のための量子力学講座」とでもいうことになろうか。
講演者は、物理学の立場ではなく数学の立場からシュレーディンガー方程式を取り扱っているせいか、 量子力学の専門家が即座に認めてしまう事柄に対しても執拗なこだわりを見せてしまう傾向がある。 それ故、この講義では量子力学の専門家からすればもどかしいところが多々見受けられることが懸念されるので、 まずいところは専門家に適宜指摘していただくようなスタイルをとりたい。 この講義を通して、高校物理からシュレーディンガー方程式へのつながりが学生に把握できればそれで十分である。 本連続講演は工学研究科応用物理学専攻の応用物理学特別講義II (講演世話人:飯田雅人)として開催されます。3週連続で、時間と場所は同じです。 |
日時 | 2008年7月25日(金)16:30-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 大塚 浩史(宮崎大学) |
題目 | 渦点系の正則化について:これまで考えたこと、これから考えたいこと |
講演概要 | 渦点系というモデルは、2次元の完全流体の運動を記述するモデルとして実用上も広く用いられ様々な研究が知られているが、残念ながら、このモデルで記述される完全流体の運動は、2次元の完全流体の基礎方程式であるEuler方程式の解とみなすことは難しい。これは渦点の特異性に由来するが、渦点の正則化とは、渦点により記述される完全流体の運動を近似する、滑らかなEuler方程式の解の構成を意味する。この取り組みも古くからなされ多くの成果が知られているが、修士論文以来私自身考え続けている手法について、今回振り返って見たいと思う。さらに、気になっていることなど、今後の課題に触れたい。 |
日時 | 2008年7月4日(金)16:30-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 辻川 亨(宮崎大学) |
題目 | 2次元平面における弱い相互作用をもつ界面の運動について 共同研究者:栄 伸一郎(九州大学) |
日時 | 2008年6月20日(金)16:30-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | Pierre Matsumi(輪脈・数学研究所) |
題目 | 雨宮問題(四平均定理)のエレガントな証明 |
講演概要 |
整数が定義域の2変数関数 F(m, n) が性質
(*) F(m, n) = ( F(m - 1, n) + F(m + 1, n) + F(m, n + 1) + F(m, n - 1) ) / 4 をすべての整数 m, n に関して満たすとき、F(m, n) を(2次元)離散調和関数という。もし F(m, n)>0 なる条件を課すと実はF(m, n) が定数しかない。 というのが有名な雨宮問題であり、長年初等的証明は懸案であった。もともとは一松信による英語本の問題であったが、雨宮が初等的解法の存在を数セミの「エレガントな解法を求む」に出題したのである。最近では 0.もともとの英語本の著者による位相空間の端点理論を使う証明 1.名古屋大学の山田氏による証明 2.インターネット上の匿名氏の証明 3.(有界な場合のみ通用する)関数解析的証明 が存在することが知られている。 そこで本公演では筆者自身がいくつかのヒントを基に自ら発見した解法を述べたいと思う。隣り合う値の比を考え、性質(*)を巧みに使うことにより、mかnのどちらかの変数に対称な場合に帰着させて、面白い様に1次元の場合に帰着させて証明することができる。 雨宮氏がもともと考えておられた証明は上の山田氏の証明にほぼ同じではないかということであるが、今回講演する証明は結果的には上の2.の証明に酷似しているようであるが途中から完全に手法は異なる。また自らが今回発表する証明に如何にして(20年の地獄(!)を経て)自然に辿り着いたかという経緯にも詳しく触れたい。 ちなみに自分は上の1.と 3.また 2.も以前ぼんやりとは見ていたが自分の手で解決したいゆえに理解するようには読んではいなかった。しかし、これらの先達の方々の証が私の証明にインスピレーションを与えてくれたことはまぎれもない事実である。 |
日時 | 2008年6月6日(金)16:30-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 飯田 雅人(宮崎大学) |
題目 | 半直線上でのSchroedinger方程式の凸な解の減衰に対する下からの評価について |
講演概要 | 平面曲線の時間発展方程式--例えば曲率流方程式--の数値近似について考察する。数値近似の目的は曲線の時々刻々と変化していく変形運動を数値的に追跡することである。その際、平面曲線は折れ線によって近似され、折れ線を構成する分点をどのように動かすかが数値計算技法として問われる。素朴に動かすと分点の粗密が必要以上に起こり、数値計算は破綻する。そこで、人工的に分点の間引きや挿入をおこなったり、あるいは接線速度をコントロールし、分点が一様に配置されるような方法が考案されてきた。今回の講演では、曲率に依存した接線速度を導入し、曲率が大きい部分には分点が集まり、曲率が小さい部分には分点配置が粗になるような方法の1つのアイディアが得られたので、それを報告する。本研究は、D.Sevcovic氏(コメニウス大学)との共同研究である。 |
日時 | 2008年5月14日(水)16:30-- |
場所 | 工学部A214 |
講演者 | 木村 正人(九州大学) |
題目 | 多角形版の移動境界問題について |
講演概要 | 表面張力や移流などの効果によって起きる界面の時間変化を表す 様々な数理モデル・移動境界問題が提案され研究が行われているが, その数値シミュレーション手法についてはまだ完全に確立されたと 言える状況ではない.今回は,多くの場合の制約となっている 曲率項や面積保存性の自然な取り扱いを可能にする手法として, 多角形版の移動境界問題を提案する.重要な移動境界問題のいくつかに ついてその多角形版の問題が非常に自然に導かれる.これはもとの 問題の半離散化近似として興味深いだけではなく,もとの問題の 類似としてそれ自身が興味ある研究対象である.講演では,いくつかの 多角形版の移動境界問題とその性質について紹介し,更に面積速度保存性 を持つ2次精度の陰的時間離散化について結果を報告する.本研究は 矢崎氏(宮崎大学),田上氏(九州大学),M.Benes氏(チェコ工科大学) との共同研究である. |
日時 | 2007年2月16日(金)16:00--(開始時間が変更になりました) |
場所 | 工学部A214(予定) |
講演者 | 石渡 哲哉(岐阜大学) |
題目 | クリスタライン曲率流の解の挙動に関する最近の結果と諸問題について |
日時 | 2007年1月26日(金)15:00-- |
場所 | 工学部B106(部屋が変わりました) |
講演者 | 笠井 博則(福島大学) |
題目 | Ginzburg-Landau方程式の渦糸解から――「複素数値の方程式で考える」こと |