小型PET用検出器


目的

PET(Positron Emission Tomography)は病院で癌を見つけるために用いられる装置である。具体的には陽電子を放出する放射性同位元素で標識された薬剤を被検者に投与し、その分布をPETで断層画像に撮影することによって、臓器の局所機能を画像に写しだし病気を診断する。私たちの研究室では、そのPET用検出器を製作して、それが上手く動作するか試みた。

方法

検出器の構造としてシンチレータにGSO結晶(体積:2.12mm×2.12mm×6.00mm)を選択した。その結晶を縦8個横8個に正方形に並べ、結晶1つずつ反射材で囲んでシンチレータにした。これをマルチアノードPMTと結合させる。このPMTはアノード出力64個とダイノード出力から信号を取り出す事ができる。また、PMTからの読み出しの後に縦13kΩ横1kΩの抵抗チェーンを取り付け、読み出しを4つに減らしている。さらに、4つの読み出しを増幅するために同基板にオペアンプを設けている。