X線回折法(xrd)
X線回折法は結晶性物質(原子が規則正しく配列しているいる物質)の配列に関する情報を得られるものです。固体の原子間の結合距離は1Åオーダーであり、
X線の波長と同程度です。このX線を物質に入射すると、原子の殻外電子によりX線が散乱されます。散乱したX線は干渉し合い、特定の方向で強め合い回折現象
が起きます。上の図で示すように、入射X線の波長λ、結晶の格子面間隔dと回折が起こる角度θの間にはブラッグの式が成立します。
2dsinθ=nλ n=1,2,3・・・・
nは回折次数(正の整数)で、θはブラッグ角と呼ばれています。
(X線の波Aと波Bの光路差は2dsinθ,さらに下の格子面にも入るX線、波Cがあるとすると波Aと波Cは光路差は4dsinθになります。)
このようにX線回折分析法は波長既知のX線(λ)を用い、ブラッグ角(θ)を測定することにより、結晶の面間距離dを知る方法です。
1Å=10-10[m]=0.1[nm]