2025年度が始まってしまいました。和田です。
毎日がとっても早く過ぎていきます。

研究者としての自分が前に進んでいるのかと言われると微妙ですが(相変わらず焦る日々ですが),前よりは進み始めたかなと思っています。
周りを見たらすごい人っていっぱいで,みんなキラキラして見えます。
周りの範囲も,SNSでしかつながっていないような人まで広げたら相当範囲が広くて,
人脈を広げるのが苦手で,今の時代の生き方がよく分からない人です。

2024度もいろんなことがありました。

宮崎での調査はとっても楽しくて,海で出会うベントスたちに毎回驚きと感動をもらっています。
本当に調査地が近いのは素晴らしいことだと実感しています。
ここは地方大学のおすすめポイント!子供が小さくてもフィールドワーク,ばりばり(?)出来る!

5月には,日本湿地連合さんが行うモニタリングサイトの磯サイトの一つ,天草で調査員としてお手伝いをさせていただきました。
天草は宮崎と同じくらいのんびりした時間が流れていますが,またなんか違う雰囲気で,好きなサイトの一つです。メンバーにもとても恵まれています。

7月には,野田さんのプロジェクトで南大隅で調査をしました。
今回は3年生の女の子と女3人旅で,女子大出身の私としてはめちゃくちゃに楽しかったです。
この時期の南大隅は天候が不安定で,波もすぐに荒れ狂い,結構危険です。
でもなんだか昨年度の調査はとっても順調でした!
海藻の種同定が出来な過ぎるので,勉強あるのみ,という気持ちです。

8月からはオープンキャンパスや入試業務が入ってきました。
自分はまだ主担当ではないのですが,昇進したらこんなことしないといけないのか!!!とずっと思っています。
研究だけしていればいい,ってもんじゃないんだな,偉くなるって大変だなとずっと思っています。心から思っています。

9月はお月見をして10月は長男の運動会,すごい大規模で楽しかったなぁ。
どこにいるんだかほとんど分からなかったけど長男も楽しかったらしい。

11月は霧島酒造のお祭りで水のような値段で水のように焼酎が飲めたのが楽しかったです。

12月は,12月は大変でした。
韓国研修に引率で行きました。自分の発表もなくただついていくのは嫌だ!と,自ら発表を申し出て,久しぶりの英語発表,ドキドキしました。
その緊張は学生にも伝わっていて,先生,緊張していましたねと言われました。
そうだ,人間は緊張してこそ最高のパフォーマンスを見せることが出来るのだ。
そして恒例の,実家に帰省する前日に下痢嘔吐する次男。
結局全行程キャンセルで,おとなしく宮崎で年末年始を過ごしました。

そんなこんなで4年生3人の卒論をまとめる作業に突入。
1月や2月はバタバタ過ごしました。
一人で全く違うテーマを持つ3人の指導ができるのか?2年ほど前に思ったり思わなかったことですが,結論から言うと,い,い,忙しかった。

解析方法を含め相談させてもらい,お話を聞いてもらった和田さん,井田さん,いつもいつも心からありがとうございます。

3月は日本生態学会での学会発表があり,4年生には早すぎるか?と思いましたが,
”陸の孤島に住む我々はこのような場に行かなくてはいけない運命なのだ”
と言い聞かせ,無理してでも行こうと学生と行ってまいりました。
みんな,きっと(絶対)緊張したのだろうけど,すごい立派に発表していて,少なくともそう見えて,子供の晴れ姿を撮るお母さんみたいに写真を撮りまくってしまって,うれしかったです。
マサのポスター賞を知ったのは新千歳空港で,え?え?え?と多分10回くらい言ってほぼ眼を閉じているだろうくらい瞬きをしました。変人だな。
マサ,本当に良かったね。
それから,北大水産の和田さんの研究室との交流もあり,4人全員でものすごい刺激を受けました。
またできるといいなぁ~

基本,本当に仕事でも育児でも,講義をしていてもてんぱったり落ち込んだりしながら生きている私ですが,今取り組んでいる論文の結果を受け止められずにもがいた話を最後に書きます。
ここ数年頑張って取り組んできた研究の論文を投稿しましたが,6か月待ってくれて再投稿させてくださることになり,6か月か~~~そんな直さんといかんのか~と中身を見たらそんな直さんといけなくて,言い訳を考える日々でしたが,ついにこの度,ちゃんとやり直す決意をしました。
早く決意しろよ~。

それで,このデータは1人目の育休明け,神戸大学で研究しているときに取ったものなのです。
その時の自分の状態は,育休から頭を戻し切れていない,よく分からない状態でした。
そして,研究者人生の中でどん底にしんどかった時です(佐藤さんにはとんでもなくお世話になりました)。
ずっと赤ちゃんと自分だけの空間にいたある日,突然そこからお互い外の世界に出て,でも心は出きれなくて,育児モードの時はもっと一緒にいたくて,仕事モードの時は呼び出しに,勘弁してくれよと思ったり。出来てない自負も,自分にもともと才能なんかないのに努力すらできなくてどうすんだという気持ちもすごかった。周りに置いてかれている現実を見たくなくて,見てしまっては就職サイトに登録して違う仕事を探して,そんな時期です。
イメージで言うと,今まで1つの山を登っていたのに,急に違う山にも登らなくちゃいけなくなって,その間を行き来する時間も必要になって。それぞれの山に登っているときは,それに似た山に登っている人と比べてしまうけど,どちらも(特に研究の山では)置いていかれているような,そんな気持ち。
そんな時期のデータを見返すと,まぁ,まぁひどい。これ途中だったんだろうな,とか,このデータどこに保存したんだろうとか。あ,ビデオ昼で切れているから,保育園呼び出されたんだなとか。ちゃんとメモしているつもりのメモが良く分からなかったり。思い出す作業に時間がかかります。でも,だからこそ,思い入れもある。この研究は意地でも形にしないと,という気持ちです。あの時こうしていればって腐るほど思うけど,でも,あの時の自分も必死だったのだと思います。
今年こそは絶対に。

今年度も頑張って毎日生きていこうと思います。という今年度も、子供たちのヒトメタニューモや、ロタウィルス,蕁麻疹など,夜もつきっきりで看病しないといけない系風邪にやられています~~~あ~~~~仕事~~~!!!研究~~~!!!

写真は,4月末の調査で出会ったタルダカラ。黒い外套膜がとってもきれいでした。死ぬまでにどれくらいの生物に出会えて,交流できるのかなぁ。

タルダカラ Talparia talpa

(研究者それぞれが登っている山は,きっと同じようで全然違うから自分が登りたい山を登れていれば良いと,思いますし思うようにします。)