FORCEとは

 FORCE (Focusing On Relativistic universe and Cosmic Evolution) は1-80 keV の広帯域X線 を~10秒角の空間分解能で撮像分光する小型衛星計画です。

 FORCEの科学目的は、宇宙のあらゆる階層において未だ見つかっていない「ミッシングブラックホール」を探査し、宇宙形成史を解明することです。ここでいうミッシングブラックホールとは、塵やガスに深く埋もれて銀河と共に成長する「銀河中心巨大ブラックホール」、その成長前の種と考えられる「中間質量ブラックホール」、星間空間に大量に存在するはずの「銀河系内超低光度ブラックホール」のことを指します。また、超新星残骸中の衝撃波や活動銀河核からのジェットで起こる粒子加速のメカニズムの解明も科学目的の一部です。

 ミッション機器は、高空間分解能を有するX線スーパーミラーと、軟X線から硬X線を1台でカバーする広帯域X線撮像検出器から構成されます。これにより、10 keV 以上の硬X線帯域では、他に予定されている衛星計画も含めて、1桁以上高い感度を有することになります。計画の範疇としてはイプシロンロケットで打ち上げ可能な小型衛星です。

 2015年に宇宙科学研究所の理学委員会より衛星提案可能な正式なワーキンググループと認められ、計画の実現にむけて活動しています。