研究設備
化学系
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
溶液試料中の混合物を分離,検出する分析機器です.
様々な分離カラムと検出器を組み合わせて用いることで,様々な物質の検出,定量が可能です.
当研究室では4台のHPLCを用いて主に低分子有機物の分析を行っています.
1.HPLC/RID 主に糖,糖アルコール,エタノールの分析に用いています.
2.HPLC/PDA 主に低分子芳香族化合物を中心とした定量分析に用います.
3.HPLC/RFD ポストカラム誘導体化法を採用し,微量の還元糖測定に用いています.
ガスクロマトグラフィー(GC)
移動相に気体を用い,キャピラリーカラムで分離するため,分離能が高く、迅速に揮発性成分の分離を行えます.検出器は実験の目的により使い分けますが,当研究室では質量分析計(MS)と水素炎イオン検出器(FID)を主に使用しています.
1.GC/MS キャピラリーカラムによる成分の分離と、分離されたそれぞれの化合物のマススペクトルを取得することにより,化合物の構造推定が可能です.残留農薬の分析に威力を発揮するとともに、樹木の香りの成分や抽出成分などを一斉に分析することが出来ます。
2.GC/FID 検出器として水素炎イオン検出器(FID)を用いることで、様々な有機化合物をイオン性燃焼生成物として高感度に検出します。リン脂質脂肪酸の検出,定量に用いています.
分光光度計
試料溶液中の紫外~可視光の吸光度を求めます。主にタンパク質やDNAの定量,酵素活性の測定に用いています.
全有機体炭素計(TOC)
TOC計(全有機体炭素計)は,水中の有機物を有機体炭素の総量(炭素量)として測定します.
分子生物学系
サーマルサイクラー/リアルタイムPCR
Polymerase chain reaction(PCR)により,特定のDNA領域の増幅を行います.遺伝子のクローニングや,微生物の同定には必須です.また,PCR中のDNA増幅をリアルタイムで定量する装置もあります。逆転写反応と組み合わせて特定の遺伝子の発現量を調べることが可能です.
各種電気泳動装置/PCR-DGGE装置
PCRで増幅したDNA断片や,生物から抽出したタンパク質の分離,可視化に使用します.また,ポリアクリルアミドゲル中の界面活性剤濃度勾配を利用したDGGE装置があり,微生物群の構成種を見ることが出来ます.
ゲル撮影装置
核酸を電気泳動した後のゲルを可視化するのに使用します.CCDカメラによってパソコンに直接画像データを取り込めます.
培養系
クリーンベンチ・安全キャビネット
純粋分離した微生物株を無菌的に操作する際に使用します.
オートクレーブ
高温高圧の蒸気を使用して作成した培地などの滅菌を行います.また,酸加水分解反応の反応器としても用います.
インキュベーター
微生物の培養に用います.一定の温度に保つ働きがあり,培養したい微生物の最適温度に設定して使用します.
恒温恒湿室
温度と湿度を一定に保つ部屋です.きのこの栽培実験などに用います.