宮崎大学工学教育研究部機械設計システム工学科担当助教 木之下 広幸

廃棄GFRPを再利用したセラミックスの応用研究

プロジェクト概要
私たち研究グループでは,廃棄ガラス繊維強化プラスチック(GFRP:Glass Fiber Reinforced Plastics)の多くが埋立て処分され,環境汚染が懸念されていることから,その有効利用を目的として,粘土と粉砕した廃棄GFRPの混合物を焼成することにより,ガラス繊維強化多孔質セラミックスを製造する方法を提案しています(特許第5167520号),これまで,粘土を素材とする多孔質セラミックスは強度が低いために,その適用は限られていましたが,本製造方法により得られる多孔質セラミックスは高い強度を有することから,土木建築部材など,幅広い適用が可能となっています.
一方,近年ではヒートアイランド現象の対策と大気汚染対策が極めて重要な課題となっています.このような状況から,本プロジェクトではセラミックスの高強度,多孔質(高吸水性),低熱伝導などの材料特性を活かして,以下に記載の研究開発を行っています.
1)日射による表面温度の上昇を抑制可能な舗装用ブロックの開発
2)建築物の屋上を緑化するためのコケ緑化基盤材の開発
3)NOxなどの有害ガスの除去機能を有する大気浄化用セラミックスの開発
4)濾過材として高い水質浄化機能を有するセラミックスの開発

プロジェクトの助成(平成26年4月 〜 平成28年3月)
 本プロジェクトは,公益財団法人JKA機械工業振興補助事業,研究補助26-130の支援により実施しています.

プロジェクトメンバー

■代表研究者
 木之下 広幸(宮崎大学工学教育研究部)
■共同研究者
 湯地 敏史 (宮崎大学 教育文化学部准教授)
 岡村 好美 (宮崎大学 教育文化学部教授)
 境 健太郎 (宮崎大学 産学・地域連携センター准教授)
 安井 賢太郎 (宮崎大学工学部教育研究支援技術センター)