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PMT(おやトレーニング)プロジェクト

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保育者トレーニングプロジェクト

ってなに?

 今や,家庭内にテレビやビデオ,洗濯機,冷蔵庫のない家庭はほとんどなくなりました。豊かな時代になりました。でも,その反面,子育ての環境はあまり望ましいものではなくなってしまいました。両親とも働きに出て子どもと関わる時間が少なくなったり,遊び場が少なくなったり,きょうだいや近所の子どもが少なくなって子ども同士の縦・横の社会での経験が少なくなったり,時々面倒を見てくれたり叱ったりしてくれる近所のおじちゃんやおばちゃんもあまりいなくなってしまいました。そして,お父さん・お母さん自身も様々なストレスにさらされ,それに打ち勝ちながら子育てを成し遂げていくパワーが落ちてきてしまったようにも思います。

 今,国や県,市町村などのさまざまなレベルで『子育て支援』という政策が実行されています。子どもを育てるお父さんやお母さんを支援して,明日のニッポンを支えていく子どもたちを大事に育成しよう。それは大切なことですね。私も,定年まであと30年を切りました。30年後,定年後の我々の生活を支えてくれるのは,今の子どもたちなんですもんね。

 “心理学”というと,皆さんがよく思い出すのが,“精神分析”や“癒し”といったキーワードですね。ストレス満載の今の時代・・・,“癒し”ってのは大切なことです。また,一方で,ストレスを積極的に克服していく方法もあります。これらは,“学習”や“認知”などの心理学の中でももっとも基本的な理論に基づいた『行動理論』がそのベースとなっています。

 人の心は,手にとってじっくり観察することはできません。心ってのは,脳の機能につけられた名称ですが,脳をチョイチョイといじっても,そうそう思い通りに心を変えていくことはできません。でも,人の心の働きは,年齢を経るにつれて,さまざまな経験を重ねる中で,じわ〜っと変わっていきます。もちろん,ショッキングな出来事が起こったりして人の心が急激に変化することもあります。でも,それは,多くの場合大変な危険を伴います。

 『行動理論』では,ひとつひとつの望ましい行動を身につけさせていきます。また一方で,不適切な行動をひとつひとつなくしていきます。こうした地道で計画的な関わりの結果,不適切な行動ではなく望ましい行動を選択するような 望ましいココロ が育っていく。これが,行動理論の基本的な考え方です。

 そもそも,人の心なんてのは,そうそう操作しちゃいけないものなのかもしれません。でも,それが許されるものがあるとしたら,それは子どもたちが社会の中で上手く正しく生きていくための躾や,心の問題を持ってしまった場合の修正(治療)ということになるでしょう。

 欧米には,子どもと最も長い時間接することができる「親こそが最良の教師となりうる」という発想に基づいておこなわれている『親トレーニング』のシステムがいくつかあります。基本的な考え方は共通しているのですが,それをそのまま持ってきたのでは,きっとうまくいかないことでしょう。幼児教育や保育についての考え方やシステムがずいぶんと違いますから・・・。欧米の『親トレーニング』を手本にしつつ,いろいろと試したりしながら日本で有効なシステムを作っていく,これが当研究室の研究テーマです。

 このPMTプロジェクトは,親や保育者・教師が,子どもの生活の指導を通して,望ましい関係を形作り,子育てを行っていくことを目指しています。その内容としては,

などからなります。このプロジェクトはまだまだスタートしたばっかりです。でも,のんびりとはしていられません。とにかく,研究室 一丸となって,研究を進めています。

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