コナギ


コナギ(Monochoria vaginalis)は、北海道北部を除く日本の水田に見られる雑草です。
コナギについては、種子がどのような環境で発芽ができるのか、あるいは水稲と一緒に生育した場合、水稲にどのような害を及ぼすのかといった研究は、すでに沢山報告されています。
しかし、コナギ種子が発芽してから、どのように水田の土壌面に定着しているのか、分かっていません。
コナギの発芽後の幼植物には、胚軸毛(はいじくもう)が形成されることが分かっています(写真1)。


写真1 コナギ幼植物の写真
     矢印は胚軸毛を、Gは幼根の先端部です。
その後いろいろと調べた結果、この胚軸毛が長く伸びて(写真2)、土壌面に定着するために重要な役割を持つことが分かりました。


写真2 長く伸びた胚軸毛
この胚軸毛の伸長を阻止すれば土壌面への定着を阻止でき、それによって雑草の防除ができると考えています。
そこで、いろいろな雑草に見られる胚軸毛と土壌面への定着との関係について、研究に取り組んでいます。