・間葉系細胞を用いた自家細胞移植術による獣医再生医療支援
間葉系幹細胞は再生医療応用に一番近い細胞です。一部ではすでに実用化がされています。体性幹細胞の一つである間葉系幹細胞は、間葉系の細胞への分化能を持ち、特に骨髄間葉系細胞、脂肪間葉系幹細胞は、心筋、骨、軟骨組織への分化能を有し、再生医療における広範な組織への応用へ期待されています。
当研究室では、農学部附属動物病院で実施している自家細胞移植再生医療臨床研究において、細胞培養と移植細胞の安全性試験の支援を行っています。
全ての操作は、宮崎大学農学部附属動物病院運営委員会によって承認された「細胞移植治療ガイドライン」によって定められた規程、手順を遵守し、宮崎大学動物倫理委員会で承認を受けた獣医再生医療臨床を行っています。
現在倫理委員会承認済みの進行中の臨床研究
・肝疾患、腎疾患、脊髄損傷に対する自家間葉系細胞静脈移植療法に関する臨床研究(承認番号:2015-04-28-Z9)
・骨折癒合不全に対する自家間葉系細胞患部移植治療法に関する臨床研究(承認番号:2015-04-28-Z8)
移植細胞の培養は、出入室が管理された専用のクリーン細胞培養室で行い、日本再生医療学会認定の臨床培養士の管理の下、適切な教育訓練を受けた培養士が担当します。培養細胞は、ヒト医療に用いられる基準に準拠した品質検査を行い、受入時と移植前の2回細胞品質評価試験を実施します。適切な環境と高い技術、厳しい品質検査を行い、品質と安全性が確保された移植細胞を提供しています。