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ようこそ

私たちは植物の病気とはどのような生命現象なのか,植物病原ウイルスがなぜ植物に病気を引き起こすのか,そしてどうしたら病気を防ぎ,克服することができるのかについて深く興味を抱いています.私たちは「植物のお医者さん」を目指しているのです.一説には世界の食糧生産量の約3割が植物の病気によって失われているとされています.もし,この世から植物の病気が無くなれば世界の農業生産に計り知れない恩恵をもたらすに違いありません.私たちは,植物-ウイルス間の攻防を分子レベルで明らかにし,その知見を基に,新たな植物ウイルス病害防除・診断法を確立し,地域社会や国内外の農業生産活動に貢献することを目的としています.さらに,ウイルス感染というストレス状態で活性化している植物細胞の情報伝達機構が傷害,紫外線,低温,高温,乾燥,あるいは異なる植物-微生物間の組合せにおけるストレスに対する分子応答機構とどう異なるのか,どう重なるのか,といった点からも関心を持って取り組んでいます.これらの基礎的知見の集積と実践的活用は地球規模における急激な環境変動に柔軟に対応できる農業生産システムの構築に貢献すると考えています.