令和6年度 第2回宮崎県病理分科会
卒後教育の一環として、宮崎県職員を対象とした獣医病理の研修会を実施しました。
当日は卒業生でアイデックスラボラトリーズに勤務するアンジェリン先生をお招きして、
会社の概要、細胞診、メラノーマに関するご講演をしていただきました。
細胞診はプロでも悩ましいもので、特にリンパ腫とリンパ節過形成の違いは、なれた人で無ければ判断が難しいと感じます。当日は、その点について事例を交えながら分かりやすく説明頂きました。現場で働く職員からは、細胞診の標本の作製や染色のコツ、牛豚のメラノーマに利用できる抗体の有無などといった多くの質疑もあり、大変貴重な内容であったと思われます。長時間におよぶご講演、ありがとうございました。
午後からは宮崎家畜保健衛生所の職員より、リンパ節の腫脹を伴わない若齢牛の地方病性の牛伝染性リンパ腫(EBL)の事例紹介がありました。症例ではリンパ節の腫大を伴わない著しい脾腫がみられ、典型的なEBLとは異なっていました。大変勉強になりました。御発表ありがとうございました。
宮崎大学では、卒後教育の一環として年4回程度県職員に対して獣医病理の研修会を実施しており、今回は令和6年度2回目の開催でした。次回は、免疫染色の講習を実施予定です。
【追加コメント】アンジェリン先生はマレーシアの大学を卒業後、当研究室で博士号を取得されました。語学堪能で、優秀で、後輩の面倒見が良く、まるで助教のようでした。今回、こちらの細かな要望に対して、全て完璧に応えていただき大変満足しています。ありがとうございました。TH