2024年第3回病理分科会
2024年11月28日 宮崎県職員を対象とした獣医病理の研修会を実施しました。
昨年度、好評だった免疫染色に関する実技実習を今年も実施しました。
当日は8名の県職員の方が参加されました。
昨年度、参加できなかった職員もいましたので、今年も免疫染色法の原理やスキルについて説明させていただきました。
免疫染色はHE染色と同じぐらい広く一般に認識されている手法でありますが、細かなテクニックが求められる技法と感じています。
例えば、動物種によって反応する抗体は異なりますし、抗体毎で賦活化条件や発色時間も変わってきますので、
その点について丁寧に説明を行いました。
参加者より、「染色後の評価(陽性陰性の判断)が個人レベルでは難しい」との声がありましたので、顕微鏡下で今回染色した標本の評価を行いました。
症例の適切な評価はもちろん大切です。
加えて、陽性対照と陰性対照の染色結果の確認やヘモジデリンなどの生体内色素との鑑別も重要で、これらを怠ると偽陰性あるいは偽陽性と判断してしまう可能性があります。今回は染色後の標本の評価についても説明させていただきました。
県職員向けの病理研修会は、今回が3回目の開催でした。引き続き卒後教育には力を入れていきたいと思います。
次回は2月に外部講師を招いた研修を実施する予定です。