2024年第4回病理分科会
2025年2月10日 宮崎県職員を対象とした獣医病理の研修会を実施しました。
今回は食肉衛生検査所だけではなく、家畜保健衛生所の職員も参加し、総勢15名の参加となりました。
始めに農研機構鹿児島研究拠点の田中省吾先生をお招きしてご講演をしていただきました。
演題のタイトルは「ヨーネ病の概要と病変形成機序」でした。
先生には、ヨーネ菌の日本の歴史、肉眼所見、組織所見、検査方法について、詳細にご説明いただきました。
個人的には、組織で菌が発見しにくい症例(少数菌型)もあると知り、診断の難しさを感じました。
現場で働く職員から多くの質疑もあり、大変貴重な内容であったと思われます。
長時間におよぶご講演、ありがとうございました。
講演後は、県の食肉衛生検査所職員による症例検討を行っていただきました。
どれも貴重な症例で大変興味深く拝見させていただきました。
豚の肝臓、精巣および腎臓腫瘤、牛の肝臓腫瘤および脾臓腫瘤の5症例分の発表があり、田中先生にもご助言をいただきました。
個人的には、牛の肝臓腫瘤の病理発生が大変気になりました。
宮崎大学では、卒後教育の一環として年4回程度県職員に対して獣医病理の研修会を実施しており、
今回が今年度最後の開催でした。
来年度も同様の研修会を予定しております。今後も卒後教育に力を入れていきたいと考えております。