令和7年度・第2回宮崎県病理分科会
卒後教育の一環として、宮崎県職員を対象とした獣医病理の研修会を実施しました。
当日は新規採用職員も含めて9名の参加がございました。
今回は4例の症例発表がありました。
2演題は牛と豚のリンパ腫でした。
豚については、骨髄への浸潤も伴っていたのが興味深かったです。
牛については、典型的な牛伝染性リンパ腫と異なり、病変部の心臓に線維芽細胞の出現を伴っており、診断に苦労したと紹介がありました。
発表者の方は、リンパ球マーカーを用いた免疫染色も実施しており、細胞の種類までご紹介頂きました。
一方で、炎症細胞と腫瘍細胞の区別ができずに混乱している発表者の方もおり、病理総論の重要性を改めて認識しました。
残りの2演題は、牛の顆粒膜細胞腫と鶏の脂肪肝でした。これらも丁寧に検索されており、大変聞き応えのある症例でした。
久しぶりに発表演題が複数あり、大変有意義な回であったと思います。
発表準備をして下さった皆さん、本当にお疲れ様でした。
次回以降も積極的な発表をお待ちしております。
宮崎大学では、卒後教育の一環として年4回程度県職員に対して獣医病理の研修会を実施しており、今回は令和7年度の2回目の開催でした。
次回は免疫染色の実習を予定しております。
管理者コメント:参加者には講義や実習で見覚えのある宮崎大学の卒業生が多く、大変嬉しく思います。次回の発表演題を楽しみにしております。