A) 学生が習得すべき必修技術項目
B) 野外調査方法
今度書こう。
C) 文献
今度書こう。
D) 論文を書いてみよう!
E) 若い諸君へのメッセージ
序文
科学論文とは特別な人が書く人のものではない。自分が調べたもので、重要なことが分かったら公に公表したいと考えるのは、ごく普通の感情である。一歩踏み出すことである。1報公に公表出来たら、世の中の見え方が変わってきます。
科学論文の書き方の本を一冊でよいから、買って読んでみることである。何事も何かをするときには、何か体系的というか、その分野を網羅的に書いた本を買って学ぶことをお勧めする。
★論文を書く前に?
@オリジナルな論文とは?
何より研究したオリジナルの結果がないと出せないのは自明である。オリジナルな内容は、先生に貰ったテーマの中に実はゴマンとある。先生が狙っているポイントは、まずオリジナルな内容だから、そのテーマを与えている。そのテーマの研究をしている関係や過程で、色々気づくことがあるはずである。その素朴な疑問を、疑問に終わらせるのではなくて、具体的に具現化する必要がある。さもないとただの疑問になってしまう。
若い学生さん達をみていて通常やはり、3年ぐらい何かの卒論や修論のテーマの過程で研究していると、その疑問をどう具現化するのか、自分で考えてばかりいないで、学生同士や先生と相談するべきである。その時は具現が出来なくても、後で条件が揃ったときに研究を進めることが可能になることも多い。
つまり生物学では色々な視点をいつも考えていないと、研究の結果はでてこないことが多いように思う。
間違いなく、何かの稚魚と同定できるが、1尾の標本では論文を書くと言うわけにはいかない。ネタは心にたくさん溜めておくのである。出来るときになったらやればよい。著名な先生方も論文執筆は若いときに皆さん苦労していることを知るべきです。もう遊びでは論文は書けません。100報ぐらい書いたが、今でも論文は私でもほんと唸ります。執筆は大変な精神作業でもあります。書くときは朝から寝るまでどうまとめるかといつも私も考えています。
A論文のねらい
論文の主題は、明確でないと、まず学会誌では受理されない。ここらあたりは、初学者は中々難しいかもしれないが、書かないとそれも分からない。先生とあるいは、論文を書いたことのある人に教えを請うことが手っ取り早い。どんどん人に聞くことです。
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A論文の構成
図と表がほぼ出来ていないと、構成も考えられない。論文の目的と若干ずれるデータは、バッサリ必要ないデータを削除していうことにポイントを絞ることが、常々要求されます。ここは一生賢明やったのになと思ったらダメです。バッサリ切り捨てることです。
B英語
科学的貢献の出来る内容の論文は、当然世界の共通語ともなっている英語で書かなければならない。なんで英語なの?と多少腹が立つ時もああるが、あきらめるしかない。多くの学生がこの段階になると、研究がピタリと止まる人がいる。
英語の発想や語彙、表現がないから書けないのである。理由は簡単である。英語力がないからであるが、ここを自分でしっかり認識しておく必要があり。解決方法はただ時間を作って書けば良いのである。同じような内容の論文を探して、それを真似ればよい。これが手っ取り早い。
決して自分の頭で考えるな!
類似した他の人の論文や先生からから学ぶことである。
卒研生・大学院生のための20教育研究20雑校の岩槻語録でも書いたが、例えば、魚類学会誌の和雑誌と英文雑誌を通覧するだけでも相当な勉強になる。修士の時には研究室にある魚類学会誌を1巻1号からから現在まで一週間かけて通覧した。それだけで相当な勉強になった。誰がどの分野の研究をしていて、こういうときにはこういう英語の単語や表現をするのかと、眺めただけでも魚類学の多くの情報を学んだ。
C英語の文法
最近、動詞、副詞、形容詞、名詞などの区別が出来ていない学生が多いように感じている。また、中一の時に学んだ五文型ですら判断できていない学生も多く、雰囲気で英語を訳している人を見かける。自分が研究した新知見の結果を公にしたい、論文を書きたい、研究者になりたいと思うなら、即座に基本に戻るべきである。高校時代のやさしい自分の使った文法書いいから、五回読み直しなさい。基礎力がないなら一回目はしんどいが、2回目以降は楽だと思う。5回読み直したら、今まで見えなかった英語の新しい世界がきっと見えてくると思います。やはり、何事も本当に物にしたいものがあるなら、英語だけでなく、体系的に学ぶべきです。千里の山も一歩からです。石の上にも3年というが、これぐらいのスパンを考えて、コツコツ勉強する必要がやはりあると思います。何事も足下を固めるのを優先した方がよい。
1. Fishes swam. The is a big Katsuwonus fish on the table.
2. Fish is vertebrate. Fish suddenly died of stress.
3. Can fishes discuss about conept of talk about
4.
D英語の辞書
日頃使い、今まで使ってきた辞書を使うのがもっとも良いが、英語の語源が少し解説されているものがよい。強いて推薦するなら、研究社の新英和中辞典と新和英中辞典である。
ある程度、英検2級程度の実力があれば、優しい英英辞典も愛用すべきである。辞書を引くことをためらってはいけない。その他色々な辞典があるが、英会話まで考えているなら、ロボワードみたいなコンピューター上で扱える本格的な音声を聞くことが出来るソフトも買ってもよい。
E形式論理学
魚類の分野には、やはり専門的な色々な約束事がある。また、投稿しようと思う雑誌には投稿規定というものがあって、やはり書き方の最低限のルールがある。これに従わなければ、どこにも掲載されない。このようなルールが、その分野の形式論理学であり、それに絡む本に書いて無いルールが各分野で結構あります。が、プロになろうと思うなら、これを習得・理解できないと前にいかない。疑問に思ったら先生にしつこく聞く。実際に論文を持ってきたら様々な教え授けよう。
F論文のレベル
世の中には、ゴマンと科学雑誌がある。多くはレフリー制を敷き、2−4人ぐらいのその分野の第1人者である人が目を通して、掲載の可否の判断をする。それらのレフリーから掲載OKの判断を貰わないと、その雑誌に絶対掲載されない。2−3回の書き直しを命じられることも普通である。それは、論文の内容に誤りがあってはならないからである。
また、一般受けするすべての分野を扱うNatureやScienceは、根本的な原理や原因の解明、あるいは原因の特定に近い事実、びっくりするような現象、原因はわからないが常識では考えられないような驚愕する事実等の、超ハイレベルな科学雑誌である。各専門分野にも多くの専門雑誌があり、
G論文の受理
あなたが、ごく普通に研究し、1年立って何かをまとめたら、幾つか問題、サンプル数が足らない、他の海域のサンプルも検討する必要がある。未成魚のサンプルが必要などと、研究の穴があることに気づく。そのサンプルを採集してまた再度分析してデータの補強を行って、何とか何か一つものがいえるデータが揃ったとしよう。それから書き出したら、英語が得意、あるいは抵抗がないとしても、実際初めて英語の論文を書こうとすると最低でもたたき台に一ヶ月、通常なら三ヶ月くらいかかると思う。論文を更にブラッシュアップして論理を詰め出すと、更に色々問題点が出てきて、それを確認したりする必要な点も多々有り、更に新しい抜けていた重要な文献も手に入り、やっと確認して何度も先生と往復した後、完成したとしよう。投稿直前の論文として仕上がるのは、1年と半年ぐらい既にたっていることかと思う。ここですぐ投稿できるのかというのは間違いで、この次にも書くが、多くの科学雑誌の場合、ネイチィブスピーカーでない人の論文は、ネイチィブスピーカーにみて貰ったという証拠がないと受付もしてくれない雑誌が多い。たとえ100報以上だしているような著名な研究者でも一度、ネイチィブの研究仲間やネイチィブスピーカーにみて貰っていることが殆どである。ここで、英語を見てもらうのにお金を「惜しんではならない。1頁3−4000円は覚悟する必要がある。そこで通常、一週間から一ヶ月ぐらいみてもらう暇を考えておく必要がある。更にコメントが返ってきて、それを改訂するのに、やはり一ヶ月くらいかかる学生が普通である。
ここで完成したのであるが、研究を始めてからすでに1年と8ヶ月経っている。
さあ、投稿である!
通常2-3ヶ月、遅ければ6ヶ月くらいして掲載の可否の結果が、複数のレフリー判断と担当編集者の判断が添えられて返却される。君たちの運命が決まる一瞬である。封筒を開けるときの緊張がたまらない(笑)。たいていの場合、修正なしの掲載可というのはほとんど無い。根本的
H電子投稿
つい10年ぐらい前は、紙ベースでの投稿であったが、現在では電子投稿が主流となってきている。どちらも気をつけないと行けないことが多々あるが、電子投稿について若干注意点を書いておきたい。
PDF
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生物のカラーと白黒写真の処理の仕方
ラインアートのデジタル処理方法
ネイチィブによる英文チェック
Jコメントにタイする修正改訂の対処方法
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