開発部門

オールスパッタ法によるCIS系太陽電池の開発

CIGS単層ターゲットの作製に成功し、バッファ層もスパッタ法で作製します。CIGSターゲットの組成を変化させたり、不純物を添加することにより、セレン化を行わないオール真空プロセスの確立を目指しています。

オールスプレー法によるCIGS太陽電池の開発

スプレー法によるZnOの作製に成功し、バッファ層もスプレー法で作製します。CIGSの組成や溶媒、溶質を変化させたり、不純物を添加することにより、セレン化を行わないオール非真空プロセスの確立を目指しています。

超高効率集光型多接合太陽電池用新材料の研究

太陽電池の高効率化には複数の半導体材料を積層させた多接合型が有効である。本研究では、変換効率40%以上の超高効率多接合型太陽電池への応用を目指して新規III-V族化合物半導体薄膜の作製と評価を行なっている。

評価部門

圧電素子光熱変換分光(PPT)法による評価

非常に透明で薄い半導体のサンプルの光学吸収を得ることが可能です。また、PPT 法を用いた光学吸収スペクトルを測定し、フィッティング解析を行うことで静水圧応力変形ポテンシャルおよびせん断応力変形ポテンシャルを算出することができます。

光表面起電力(SPV)法による評価

キャリアの表面または界面のポテンシャルの変化量を検出します。

システム部門

太陽電池発電システム用スイッチングコンバータの解析と制御

太陽電池によって発電された電力を用途に合わせて効率よく電力変換するためにスイッチングコンバータが用いられるが、太陽電池と組み合わせたときの動作解析や制御の方策は未だ十分に検討されているとはいえない。本研究では、スイッチングコンバータの動作解析に対して新しい視点を与え、さらなる高効率な電力変換を可能にする制御法を開発している。

太陽電池発電特性のデータ収集システムの開発

太陽電池によって発電される電力は、太陽電池の種類、日射量などによって変動するため、発電システムの開発にはこれら変動する時系列データが重要になる。本研究開発では、太陽電池発電特性を自動的にデータ収集し、実験室内でそれを再現することのできるシステムを構築する。

太陽電池発電システムの総合評価システム

太陽電池発電システムは通常、「一品料理」的な手法で設計されるため、それらを同じ条件で比較評価することは難しい。本研究ではシステムに共通する「モデル」を構築して、統一的な評価を可能にするシステム作りを目指す。

追尾型発電システムのデモ機

太陽を追尾してもっとも効率よく光を受ける小型モバイルの追尾型発電システムを製作する。このデモ機を通して、太陽電池だけでなくその周辺に必要な工学的な要素(機械工学、電気電子工学、情報工学とそれらの融合分野)をひと通り学ぶことができるという、教材開発である。

応用部門

集光型太陽電池の開発

次世代の太陽電池である集光型太陽電池の高効率化のための研究を行っている。

シリコン太陽電池の高効率化

ナノやサブミクロンオーダーのテクスチャ構造をシリコン表面に形成し、太陽電池表面における光の反射防止に取り組んでいる。シリコン上に貴金属の ナノ微粒子を塗布し、エッチング溶液に浸すと、貴金属の触媒作用によりシリコンのエッチングが進みテクスチャ構造が形成される。このような簡易プロセスによりシリコン表面の低反射率化に取り組み、太陽電池作製プロセスへの応用を検討している。

半導体の微細加工

安価な油性インクをマスクとして用いた、シリコンの微細加工技術の開発を行っている。

有機ケイ素ポリマーと低濃度オゾンの反応を利用した高品質シリコン酸化膜の形成

薄膜トランジスタ(TFT)の作製をオリジナルな手法を用いて低温にて行っている。有機ケイ素ポリマー(シリコーンオイル)と低濃度オゾンの反応により高品質シリコン酸化膜を低温・高速形成し、TFTプロセスへの応用に取り組んでいる。

等価回路を用いた各種太陽電池の動作解析

超高効率多接合型太陽電池の構造を詳細に表現することができる等価回路を 開発。SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)を用いた回路計算により、集光下や様々な条件下での太陽電池特性を再現し、高効率化を目指した設計に取り組んでいる。

太陽光発電システムの実環境下出力特性の解析

宮崎大学に設置されている、シリコン太陽光発電システム(50kW)、CIGS太陽光発電システム(100kW)、集光型太陽光発電システム(28kW)の実環境下における出力特性の解析を行っている。