宮崎大学医学部総合診療科学講座では、地域医療を支える総合診療医の育成を使命としています。少子高齢化、人口減少、医師偏在など、日本の地域医療が直面する課題に対応できる医師を育てるため、総合診療を基盤とした教育を実践しています。
学生教育から初期臨床研修、総合診療専門研修までを切れ目なくつなぎ、大学病院と地域医療機関が一体となった教育体制を構築しています。診療能力だけでなく、多職種連携や地域包括ケア、地域医療マインドを備え、「地域を知り、地域で育ち、地域に定着する」医師を育成します。
医学部医学科学生に対しては、医学部の正規のカリキュラムの他、宮崎県の補助事業である地域医療ガイダンス、学生の課外活動の支援を行います。
| 科目名 | 対象 | 内容 |
|---|---|---|
| 地域医療学 | 1年生 | 基礎形成科目の全8回の講義。日本の医療制度や介護福祉制度、地域包括ケアシステム、総合診療の役割、宮崎県の現状と課題を理解する。 |
| 研究室配属実習 | 3年生 | 1か月間研究室に所属して、研究の基本的技能と公正・倫理などを学ぶ実習。当講座では、総合診療や地域医療などのテーマに添った研究の立案から実施、解析、発表までを行う。 |
| 総合診療学 | 3年生 | 全8回の講義 |
| クリニカル・クラークシップ I | 4年生後期~5年生前期 | 2週間の学外のクリニカル・クラークシップのうち、コミュニティホスピタルである宮崎市立田野病院での1週間を利用して、宮崎市内の在宅クリニックも含めた実習を行う。 |
| クリニカル・クラークシップ II(地域包括ケア実習) | 5年生後期~6年生前期 | 学外での12週のクリニカル・クラークシップのうち、4週間を、県内の医師不足地域の医療機関・施設で、診療科にとらわれず、症候学(初診・病歴聴取から身体診察、臨床推論)、地域包括ケアシステム、多職種連携、在宅医療・介護の実習を行う。 |
| 都農長期滞在型地域医療実習(Longitudinal Integrated Clerkship:LIC) | 5年生後期~6年生前期 | 学外での12週のクリニカル・クラークシップを、コミュニティホスピタルである都農町国民健康保険病院で行う。外来や病棟での診療参加型実習のみならず、地域の保健師や介護スタッフと協働して多職種連携を体験する。学生は、町内に滞在し、院外にある地域資源や課題を把握し、地域づくりについても学ぶ。 |
宮崎大学医学部学生、長崎大学宮崎県枠、宮崎県出身自治医科大学学生等を対象とし、地域医療への参画の動機付けを図ることを目的として、2泊3日で宮崎県下の各医療機関、福祉施設、行政、産業、観光の現場で体験実習を行う。
第5学年の後期から翌年9月にかけて実施される32週間の実習のうち4週間を当講座が担当となって実施する地域医療実習。4週間連続での地域医療実習を宮崎県内の一つの医療圏で行う。基幹施設を中心に、保健・医療・福祉の現場をまるごと経験できる実習を目指している。この4週間での経験をもとに、多様なニーズに対応できる医師に育ってもらえるようにとの思いから「地域包括ケア実習」と命名。
2020年に開始したクリニカル・クラークシップの中の特別カリキュラム。3ヶ月で研修医レベルに養成することを目標に、都農町国保病院で一人につき12週間に亘る長期実習を行う。外来診療、病棟診療、在宅医療や多職種連携も学びつつ、すべての業務を「医師0年目」の主治医として体験する。その他にも豊富な手技、定期的な勉強会や振返りなど初期研修医や専攻医からの屋根瓦式教育で手厚く行われる。