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有害赤潮の崩壊を司る天然海洋ウイルスの宿主認識機構の解明

微細藻類の大量増殖により引き起こされる赤潮は、しばしば危機的な漁業被害をもたらします。 共同研究者である長崎グループは、赤潮をきわめて短期間に消滅させる多数の天敵ウイルスを天然環境中より発見・単離し、ウイルスを利用した予防・駆除技術を提案しています。これらのウイルスは 宿主特異性が極めて高く、それらの利用により生態系を乱すことなく標的有害藻類を選択的に駆除できる道が開かれることが期待されています。この高度な感染特異性は、ビリオン(ウイルス粒子)と宿主表面構造との 特異的な相互作用に基づいており、その詳細を理解するためにはウイルス粒子および宿主受容体の原子レベルでの構造解析が必要不可欠です。また、宿主細胞の溶藻には多様な酵素群が関与しており、 宿主崩壊過程を司る鍵タンパク質の立体構造解明は、その応用による有害藻類の駆除技術の構築にも繋がると考えられます。本研究では、有害赤潮原因プランクトンに特異的に感染・殺藻するウイルス、および感染過程で 鍵となる機能を果たすタンパク質をターゲットし、その感染・崩壊メカニズムの解明を目指しています。
ヘテロカプサと呼ばれる赤潮原因プランクトンに感染するウイルス(HcRNAV)は、宿主の株の差異まで見分けて感染を確立する。(左図:(独)水産総合研究センター、長崎慶三グループより提供)
HcRNAVの電子顕微鏡写真。実験室で赤潮プランクトンを培養し、HcRNAVを感染させてウイルスを増幅させることに成功しました。
本研究は、2008年度にスタートした新しいテーマです。現在、着々と成果を蓄えておりますが、未発表のデータが多く ここに掲載することを控えております。論文発表後に、更新致します。
 


  

鉄硫黄クラスター合成系
グルタチオン分解酵素
赤潮ウイルス
光合成色素合成・分解
光センサー蛋白質

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