伊藤 哲 教授  (造林学)

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●現在の研究内容:

  • 森林の動態制御に関する研究
     森林は台風、 火山活動などの自然撹乱や伐採、 開発などの人為撹乱によって破壊され、 後継樹の発生と成長によって再生する。 このような森林動態のバランスを保ちながら森林を持続的に利用するために、 森林動態のモニタリング、 撹乱タイプの影響評価や、 適正な撹乱の時空間的配置の研究を行っている。
  • 樹木の萌芽の構造と機能
     萌芽は木本植物の重要な無性繁殖手段であり、 森林管理においても重要な要素である。 萌芽の構造と機能を調べ、 その生態的役割を研究している。
  • 森林樹木の生理生態的機能に関する研究
     樹木は環境に対して樹種ごとに様々に反応する。 種の光合成特性や水分生理特性の解明を通して、 種の生理生態的適応戦略を研究している。
  • 種多様性保全のための森林管理に関する景観生態学的研究
     生物群集の種多様性の保全の必要性が叫ばれて久しい。 天然林の種多様性を保全し、 人工林の種多様性を回復するために、多様性の発現・維持機構を様々な空間スケールで解析している。
  • 様々な生態系サービス発揮に向けた森林管理 サントリー天然水の森
    熊本県にあるサントリー九州熊本工場の上流域にある森林の水源涵養をはじめとする様々な生態系サービスを増進するために、 サントリーホールディングス、益城町、西原村、熊本県、九州森林管理局と協働しながら長期的な森づくりを展開しています。
  • 森林の最適配置および生態系管理のための立地区分
     持続的な森林管理のためには、森林を生態系として管理して行く技術が必要である。その基礎として、土地の有する潜在的な立地環境を生態学的に把握し、異なる「管理戦略」のために区分することが必要である。そこで、人為的な関与の有無に影響を受けない「土地の潜在的な特徴」に着目し、生態学的な立地区分 (Ecological Site Classification: ESC)を試行している。
  • 渓畔林の保全・修復
     渓畔林は陸域と水域の接点であり、 土砂と生物群集の様々な相互作用がみられる多様な生態系である。 渓畔林の保全・修復技術の確立を目的として、 土石流や地滑りなどの地表変動撹乱や河川水位の変動が渓畔林構造の多様性に及ぼす影響を解明している。