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学術論文が掲載されました

國武教授,平野准教授らの研究成果が「Plants」誌に掲載されました。

サツマイモの紫肉色品種に豊富に含まれるアシル化アントシアニンは,その構造中に少なくとも1つのカフェオイル基を持ち,ポリフェノールと共に高い抗酸化活性をもつことで注目されています.これまで,貯蔵根の肥大が開始される前の根系におけるアントシアニンの蓄積の有無やその変化は未解明のままでした.本研究では,サツマイモの根系におけるアントシアニンおよびポリフェノール含量やその組成について調査しました.その結果,根系のアントシアニンやポリフェノールは形成初期から蓄積されており,特に,根系の形態が大きく変化する定植45日前後に総ポリフェノール含量が高くなることを明らかにしました.これは,劣悪環境からの根を守る重要な要因である可能性があり、今後病害抵抗性などの視点から調査を継続していきます.本研究の成果は,サツマイモの育種だけでなく,塊根肥大の生理学的な研究にも貢献できるものと思われます.

Setoguchi, Y., Nakagawa S., Ohmura, R., Toshima, S., Park, H., Narasako, Y., Hirano, T., Otani, M., Kunitake, H. Effect of Growth Stages on Anthocyanins and Polyphenols in the Root System of Sweet Potato. Plans, 12:1907 (2023)