トピックス

〇 宮崎大学学生農学特別賞(地域貢献・ボランティア部門)を受賞

本研究室の古賀靖子さんと椎槙子さんが参加した活動「にほんごでしゃべろう会」が宮崎大学学生農学特別賞(地域貢献・ボランティア部門)を受賞しました。

おめでとうございます。今後の活躍が期待されます。

詳細は農学部ホームページをご覧ください。

 

〇 学術論文が掲載されました

平野准教授、國武教授らの研究成果が「Breeding Science」誌に掲載されました.

本研究では、サツマイモの塊根形成に関するメカニズムを明らかにするために良食味品種‘べにはるか’に重イオンビームを照射し、突然変異体群を得ました。その中から、新たな塊根形成抑制変異体を選抜して、塊根形成過程の詳細を明らかにしました。塊根の初期肥大に関与する遺伝子に突然変異が誘発されていることが考えられ、サツマイモの塊根形成を理解するうえで貴重なリソースとなることが期待されます。

 

Park H., Abe T., Kunitake H., Hirano T. (2023) Characterization of a novel mutant with inhibition of storage root formation in sweet potato. Breeding Science 73: 212-218.

〇 学術論文が掲載されました

國武教授,平野准教授らの研究成果が「Plants」誌に掲載されました。

サツマイモの紫肉色品種に豊富に含まれるアシル化アントシアニンは,その構造中に少なくとも1つのカフェオイル基を持ち,ポリフェノールと共に高い抗酸化活性をもつことで注目されています.これまで,貯蔵根の肥大が開始される前の根系におけるアントシアニンの蓄積の有無やその変化は未解明のままでした.本研究では,サツマイモの根系におけるアントシアニンおよびポリフェノール含量やその組成について調査しました.その結果,根系のアントシアニンやポリフェノールは形成初期から蓄積されており,特に,根系の形態が大きく変化する定植45日前後に総ポリフェノール含量が高くなることを明らかにしました.これは,劣悪環境からの根を守る重要な要因である可能性があり、今後病害抵抗性などの視点から調査を継続していきます.本研究の成果は,サツマイモの育種だけでなく,塊根肥大の生理学的な研究にも貢献できるものと思われます.

Setoguchi, Y., Nakagawa S., Ohmura, R., Toshima, S., Park, H., Narasako, Y., Hirano, T., Otani, M., Kunitake, H. Effect of Growth Stages on Anthocyanins and Polyphenols in the Root System of Sweet Potato. Plans, 12:1907 (2023)

〇 教科書が出版されました

國武教授と平野准教授が編者および執筆者として参画した教科書、「エッセンシャル植物育種学 農学系のための基礎」講談社サンエンティフィック(ISBN: 978-4-06-530815-8)が出版されました。

本書では,イネやムギなどの穀類の育種事例が多い従来の教科書とは異なり,野菜や果樹,花卉などの園芸作物の多様な育種事例を数多く取り上げ,特徴的な教科書を目指しました。

なお、本書は農学部2年生および3年生を対象とした植物遺伝育種学および植物遺伝資源学の教科書として活用される予定です。

〇 2022年度笹川科学研究奨励賞を受賞

瀬戸口優乃さん(現農学工学総合研究科博士後期課程1年)が「2022年度笹川科学研究奨励賞」を受賞しました。

本奨励賞は、2007年度に創設されたもので、受賞者の選考には、単に研究の内容や成果だけにとらわれることなく、研究に取り組む真摯な姿勢や研究遂行のための努力なども考慮される、研究者の素質という面も評価される特色ある賞で、2022年度は、7つの研究領域から合計16名に授与されました。

今回の瀬戸口さんの、研究テーマは「管理栄養士が慢性腎臓病患者のための低カリウム含有サツマイモを作る」。応用生物科学コース在籍時に修士論文の研究と並行して研究を進めました。

本当におめでとうございます。今後の更なる活躍を期待しています。