胆嚢疾患[胆石症]と診断された飼い主様へ

胆石症とは

胆石とは、胆嚢内にできる結石です。ヒトで最も多い胆石は、コレステロール結石ですが、犬や猫ではほとんどがビリルビンカルシウムなどの色素系の胆石であり、ヒトとは病態が異なります。

胆石があると、胆嚢炎や胆嚢破裂の危険性があるため、胆嚢摘出術が一般的に行われていますが、無症状の場合は様子をみて経過観察をすることが多いです。

胆石は、レントゲンではっきりと分かる場合と分からない場合があります。胆石が総胆管に詰まると総胆管閉塞を引き起こすため、肝障害や黄疸が認められます。

犬や猫の胆石は、細菌感染が原因の1つになっているため、胆嚢破裂を引き起こした場合は細菌性腹膜炎を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。何らかの臨床症状がある場合は、主治医にご相談ください。

胆嚢内に胆石がある症例のエコー画像

  • 胆嚢内で認められた、ビリルビンカルシウムの結石。
    胆嚢内に細菌感染も認められていた。

宮崎大学農学部獣医学科 動物病院研究室

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