肝臓腫瘍と診断された飼い主様へ

肝臓腫瘍とは

犬の肝臓腫瘍は、原発性と転移性に分けられる。原発性肝臓腫瘍は、一般的に肝臓の1葉あるいは2葉にできて、塊状に認められることが多いです。

孤立性の塊状の肝臓腫瘍は、肝細胞癌が最も多く、続いて結節性過形成(良性)、肝細胞腺腫、胆管嚢胞腺腫、胆管癌などが認められます。

その他に肝臓で認められる腫瘍は、リンパ腫、血管肉腫、組織球肉腫、肥満細胞腫などが認められます。

診断は、肝臓の病理検査が必要ですが、塊状の腫瘍であれば外科的摘出後に病理検査を実施することが多く、術前に生検を行うことは少ないです。最近は、超音波造影検査やMRI検査で腫瘍が悪性か良性かを判断することができるようになっており、本研究室でもこの研究も行っています。

外科手術の適応か否かを判断するためには、CT検査が必要である。CT検査と超音波検査を踏まえて、手術可能かどうかを総合的に判断します。

宮崎大学農学部獣医学科 動物病院研究室

住所:宮崎県宮崎市学園木花台西1-1